クレジットカードを使った不正注文の被害額は2018年の時点で約235億円です。
この被害を少しでも減らすため、購入者(カード名義人)ができる対策にはどういったものがあるのでしょうか。
この記事では
- クレジットカードで不正注文をされないよう購入者ができる対策
- 不正注文の発覚時に行えるチャージバックの仕組み
を解説します。
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不正者の個人情報を使った「儲け方」手口と対策
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目次
クレジットカードで不正注文をされないよう購入者ができる対策
不正注文を防ぐために購入者ができる対策としては
- クレジットカード番号や暗証番号など情報の適切な管理
- 不正注文についての正しい情報の選択
という2点が挙げられます。
1.クレジットカード番号や暗証番号など情報の適切な管理
1つ目はクレジットカード番号や暗証番号といった情報の適切な管理です。
具体的には
- クレジットカード番号や暗証番号をメモで残さない
- 決済に必要な情報を第三者に伝えない
- 誕生日や連番など推測されやすい暗証番号は使わない
といった対策が挙げられます。
カードそのものの盗難だけでなく、情報の漏洩にも注意が必要です。
仮に紛失や情報漏洩の懸念がある場合は、再発行などの手段を検討しましょう。
2.不正手口・発生時の対応を知っておく
2つ目は不正手口や不正発生時の対応を知っておくことです。
たとえば、「フィッシング」という不正手口をご存知でしょうか。金融機関やEC事業者等を装った偽のメールでサイトに誘導し、個人情報やクレジットカード情報を入力させるもので、非常に多くの被害が出ています。
フィッシング等で流出した情報を使い、第三者がクレジットカードの名義人になりすまして不正注文を行うわけです。
被害を防ぐにはまず情報を流出させないことが重要ですから、
- メール本文に記載されたURLではなく、Webブラウザに公式サイトのURLを入力してアクセスする
- インターネットバンキングへのログインやクレジットカード番号の入力画面がSSLという暗号技術を使われているか確認する
- メールに電子署名が付いているか確認する
- 電メールで通常と異なる手順を求められた場合は、ECサイト運営企業や公的機関・金融機関に確認を行う(その際は正規の電話番号に問い合わせる)
といった意識を持ち、正しい情報を確認し対応するよう注意しましょう。
そのほか、実際の店舗でカードの磁気データを読み取られたり、カード券面を撮影されたりといった形での流出もあります。
「スキミング」と呼ばれる手口ですが、決済時にクレジットカードから目を離さないよう注意しましょう。特に海外では、不審な加盟店でクレジットカードを利用しないことも大切です。
さらに、自分では流出に注意していても、ECサイト等が大量にカード情報を流出してしまう事件も相次いでいます。
毎月のカード利用明細には必ず目を通し、覚えのない利用がないか確認しましょう。
不正注文から購入者を守るチャージバックの仕組み
何らかの理由で不正注文があっても、購入者(カード名義人)を守る「チャージバック」という仕組みがあります。
チャージバックが申請された場合は、
- 購入者(カード名義人)がカード会社に異議申し立てを行う
- 加盟店舗とカード会社で「受入」もしくは「反証」のどちらで対応するかを審議する
- 不正注文と認められた場合は売上が取り消しされる
- 各クレジットカード毎に返金方法の通知が購入者に通知される
といった流れで取引の審議が行われます。
その結果チャージバックが認められた場合は売上が取り消されます。
購入者は被害を免れますが、このチャージバックで発生する損害は基本的に加盟店が負担します。
結局不正者が得をすることに変わりないため、やはり不正注文は未然に防ぐのが理想的です。
チャージバックに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
購入者も対策をすることで不正注文のリスク回避を
今回は購入者ができる不正注文の対策をお伝えしました。
不正注文への対策は加盟店やクレジットカード会社だけではなく、購入者もできることです。
不正注文のリスクを減らし、より安全にクレジットカードを利用しましょう。