主に機能性食品などの健康食品や出産・内祝いギフトの通信販売を手がける株式会社ベルネージュダイレクト。
健康食品を扱う「雪印メグミルクダイレクト」のECサイトにて、後払い決済の未払い対策のため「O-PLUX」を導入いただいています。
今回は、同社事業推進部業務管理課の丹野様に不正対策を始めるきっかけやO-PLUXの効果についてお話をお伺いしました。
注文件数の増加とともに督促件数が増加。運用の限界に
- ECサイトについてお聞かせください。
- シニア層をメインターゲットに、骨密度を高める働きがある特定保健用食品など健康食品を販売しています。
お客様には、購入方法を2パターンご用意しており、まずはお試しで購入頂き、気に入ったら定期購入していただく流れと、始めから定期購入ができるようにしています。
また、支払い方法は、後払い決済、クレジットカード払い、代引きに対応しており、中でも「O-PLUX」で審査している後払い決済での支払いは全体の6割程度を占めています。
- シニア向け健康食品だと、後払いの未払い率はそこまで高くない印象ですが、当時の状況としてはいかがでしたか?
- 2017年頃かららオンラインでも新規顧客獲得を強化していこうという会社の方針のもと、ECの拡大に注力していました。受注件数の増加に伴い、未払いの件数が増加し、督促件数も増え、運用の限界を感じるようになりました。
当時の具体的な運用としては、販売管理システムにバッチで流れてくる注文情報を過去の自社データと照合するのみで、担当者2名が目視で怪しい注文をチェックするという方法をとっていましたが、目視でのチェックは、判断に迷うものもあり、その場合は、少しでも怪しいものは電話を掛けるなど在宅確認を行っていました。
また、担当者が他の業務と兼務していたため時間的な制約があったことに加え、週末に対応できないことも課題でした。目視チェックができないと、ECサイトは24時間受け付けているのに出荷ができず、お客様を待たせてしまうことになります。
雪印メグミルクダイレクト https://www.shop-yukimeg.jp/
不正対策導入の決め手は、
ECパッケージとのシステム連携があったから
- 数年前から不正対策のニーズを感じていたとの事ですが、導入検討は、どのように進んだのでしょうか?
導入に至った背景や状況などをお聞かせいただければ。
- 検討を始めた当初は、不正対策にかける費用と貸し倒れ金額を比較したときの費用対効果やシステム連携するための開発費用を考えると、なかなか導入に至りませんでした。
そんな中、ECの注文増加に伴って販売管理システムを「eltexDC」(※)にリプレイスすることになったのですが、「O-PLUX」が「eltexDC」に標準実装されているということで、システム開発費用が抑えられると考え、導入を決めました。加えて、既に「eltexDC」との実績もあるとお伺いしたことも決定の後押しになりました。
また、導入準備期間は一からシステム開発するより短期間で済み、運用にもスムーズに入ることができました。
※eltexDC:株式会社エルテックスのEC/通販統合パッケージ
ご参考:O-PLUXシステム連携パートナー一覧
- 貴社は、後払い決済を自社で運用されており、未払いによる貸し倒れを自社で負担する運用だからこそ「O-PLUX」を導入いただいたのだと思いますが、
後払い決済会社に売上債権を譲渡し貸し倒れリスクを移転する債権譲渡型にしないのはどのような理由からでしょうか?
- 債権譲渡型の手数料と自社での運用で負担する貸し倒れ金額と督促などの関連費用の合計を比較したときに、自社で運用するほうが安いため自社運用を続けています。
これまでずっと自社で後払いの運用をしていますので、固定費も安く、スケールメリットが出せていることも関係していると思います。
導入効果は、未来の貸し倒れ削減。
不正と判断した注文の8~9割がキャンセルに。
- O-PLUXを導入いただいてから約7ヶ月が経過しました。どんな変化がありましたか?
- 以前は、出荷判断に迷うものは広く対応する方針だったため、結果的に正常注文のお客さまへの電話確認など、本来必要のない対応もしていましたが、「O-PLUX」導入後は、あやしい注文のみに対応すればよくなったので、不正チェックの工数がだいぶ削減されました。
また、「O-PLUX」で審査することで、今まで見逃しをしていたかもしれない不正注文を網羅的にチェックできることも導入の効果だと思っています。これまでの自分たちのチェックでは、すべてを網羅することはできなかったと思いますし、「O-PLUX」の審査であやしい注文と判定されたもののうち8-9割が結果的にキャンセルになっていたので、効果を実感しています。
- 導入したころと比べて、ここ最近、NG件数が減って不正自体も減ってきている傾向がありますよね。
- このサイトは不正できないと分かってきたせいか、抑止効果が発揮されNG金額の合計が当初の約半分以下になり、怪しい注文自体の件数が減りました。
さらに未払いになると督促もしていたので、督促費用も減り、未払い対応のコストがだいぶ削減できています。
- 効果を感じていただいているようで、大変嬉しく思います。当社へ今後、期待することありましたらお聞かせください。
- 期待するのは、悪い人たちとのいたちごっこなのでこれからも私たちでは気がつかない不正傾向などを察知していてもらい、多種多様になっている手口にも、対応していければと思います。
-
不正注文検知サービス O-PLUXの仕組み
- 多種多様な手口というお話ありましたが、気になる点などありますか?
- 「O-PLUX」で審査している「雪印メグミルクダイレクト」以外にもう1つ内祝い・ギフト通販の「ベビーパラダイス」がありますが、扱っている商材の換金性が高いこともあり、不正が発生していることが気になっています。
特にギフトの場合は、送り先が注文者の住所と異なるため、注文者は架空の人物の情報を使って注文し、送り先は自分の住所にして商品を受け取り、代金を払わないケースがあります。
「O-PLUX」を使えば対応も出来るとは思いますが、使用しているシステムとの兼ね合いから、そこに開発コストをかけて不正対策をするのはどうかと迷っています。
- その場合は、システム連携せず管理画面に注文情報を手動でアップロードするCSV連携も可能なので、
例えば気になる注文だけを審査してもらって、どれだけヒットするかを先ず確認していただくことも可能ですので、ご相談ください。
- さいごに、貴社の今後の展望について教えてください
- ターゲットがシニア層ということもあり、ECサイトの利用率がまだ低いため、例えば、定期購入の場合のお届け日の変更をサイト上でできるようにするなど利便性を高め、もっとサイト利用率を高めていきたいと思っています。
現在は、そういったお問い合わせ対応をコールセンターで行っていることもあり、サイト利用率をあげることで経費削減にもつながると考えています。
また、ECサイトをより使いやすくすることで、お客様にとっても自分の好きな時間にお買い物ができるため、更なる利便性向上を目指していきます。
- 貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
システム開発のハードルがなくなったことで、導入検討と準備がスムーズに進んだことがよく分かりました。
今後もご期待に沿えるよういち早く巧妙化する不正手口に対応してまいります。