
「Tickety」ブランドで金券・チケット流通ビジネスを展開する株式会社ガジーゴ。同社が運営するオンラインショップ「株優NOW」では、2023年のサイトオープン時より、不正検知サービス「O-PLUX」をご利用いただいています。今回は、「O-PLUX」を導入された背景やご利用状況について、同社代表取締役 植村成典様にお話をうかがいました。
クレジットカード決済・メール納品可能なオンラインショップを新規開設。期限付き商品の市場の循環を加速させる
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あらためて、金券類にはさまざまなジャンルや種類がありますね。
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そうですね。当社では、株主優待券・新幹線回数券・航空券・テレホンカード・商品券・ギフト券・切手・収入印紙・ビール券のほか、各種チケット・プリペイドカードを取り扱っています。「金券ショップ チケッティ」として都内2店舗とオンラインショップを展開し、買い取りと販売をおこなっています。
オンラインショップはオープンから15年ほどで、ご利用いただける決済方法は銀行振込と代金引換郵便です。一般的にオンラインショップというとクレジットカード決済のイメージを持たれることが多いかと思いますが、金券のように換金性が高く匿名性が高いものについてはクレジットカードでの決済ができません。
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そのようなご事情があるのですね。
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ですが、なかにはスピード感が必要な商品もあります。たとえば航空券や鉄道などの株主優待券です。これらは使用期限が半年ほどと短いものが多く、さらにはダイナミックプライシングの影響も受けます。
そのような状況下において、振込・郵送でのやりとりではユーザー様にとっても当社にとっても時間やコストをはじめさまざまな面でパフォーマンスがよくありません。ですので、これらについてはクレジットカード決済・メール納品を実現することで市場の循環をさらに促進できるのではと考えました。
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そこで「株優NOW」のオープンにつながると。
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はい。実際納品する商品はチケットではなく優待コードですのでメール納品が可能ですし、換金性も高くないためクレジットカード決済も取り扱えるようになりました。こうして2023年に「株優NOW」をオープンし、注文から最短30秒で株主優待券をお手元にお届けするサービスを開始しました。たとえば急な出張で航空券が必要になった場合でも、職場や自宅、空港にいたとしても、いつでもインターネットで格安で航空券を購入していただけるようになりました。
今すぐ株優使うなら 株優NOW
https://kabuyunow.com/
これまでの経験から不正対策は必須と判断、サイトオープンと同時に「O-PLUX」を導入
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サイトオープンと同時に「O-PLUX」を導入されましたが、背景をお聞かせください。
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まずは前提ですが、クレジットカードの不正利用で入手したチケットは、当然ながら当社では販売できません。不正と知りながら転売する行為もそもそも違法です。
ところがこれまでの経験から、クレジットカード不正で入手した商品が店舗に持ち込まれることが意外と多かったんですね。不自然なものは買わないように・売らないようにと常に神経を使っていますが、それでも見抜けず購入してしまい損失を発生させた苦い経験もあります。
そのためクレジットカード決済が可能なECサイトのオープンにあたっては、とにかくディフェンシブにすすめることが肝要だと理解していました。それで、最大限の不正対策をするようにと現場に伝えました。
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経験からのご判断ということですね。「O-PLUX」はどのようにお知りになったのでしょうか。
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「株優NOW」を立ち上げる際、ECサイトの開発会社様からご紹介いただきました。クレジットカードの取り扱いが初めてでしたし、クレジットカードの不正対策にも明るくなかったため、不正利用を未然に防ぐシステムを強く勧めていただきました。
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お使いになってみて、いかがでしょう。
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「株優NOW」はシステム上「決済=出荷」というフローになっていますので、実在しない住所や不審なふるまいなどがみられる注文を決済までたどり着かせない「O-PLUX」はとても心強いです。
バックヤードスタッフがユーザーデータにアクセスする機会はほぼありませんが、「O-PLUX」の管理画面を確認すると、NG判定になる注文が一定の割合で存在しています。私たちの見えないところで不正利用を未然に防いでくれていることを実感しており、導入してよかったと感じています。
注文に不審な点がないか「O-PLUX」がリアルタイムに解析
不正注文を遮断する環境づくりには、3Dセキュアと「O-PLUX」での対策が不可欠
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ところで、3Dセキュアもオープンと同時に導入されています。「O-PLUX」と併用されているのはなぜでしょう。
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商材によっては、不正対策は3Dセキュアのみで充分とのお考えもあるでしょう。それに現状では、3Dセキュアを導入していればチャージバックによる事業者の金銭的負担はないと言われています。しかし当社において、このことと不正検知サービスでの対策をしなくてよいことは関連しません。
私たちはこれまでの経験からクレジットカード不正の怖さが骨身に染みています。不正利用はある時ふと起こる。なにか起こってからの対応では遅いのです。
それに不正検知サービスも導入してしっかりと対策することが、最終的にはコストの面でも安心の面でもトータルで一番よい選択であると考えています。
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不正対策という観点では、目先のコストだけでなく不正検知サービスも必須というわけですね。
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対面でなく非対面、実物でなくデータのやりとりというビジネスのかたちは、今後一層加速していくでしょう。そのなかで「O-PLUX」のようなシステムが果たす役割の重要性も増していくことと思います。「O-PLUX」でも、今後も精度を高める取り組みを続けていただければありがたいですね。
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私たちも日々進化を続けみなさまに伴走しますので、引き続きよろしくお願いします。
それでは最後になりますが、ひとことよろしいでしょうか。
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ここまでお話してきたとおり、私たちの暮らす社会では、貨幣しかり、商品しかり、デジタルでの流通度が高まり続けています。
そのなかで、当社はお客様の持つリソースひとつ一つの価値を再評価し、適正な商品価値をベースとした、Win-Winの流通を促進すべく事業を展開しています。これからもしかるべき対策のもと「ちゃんと買い、ちゃんと売る」を心掛け、必要とする方々にお届けするための流動化に取り組んでまいります。