「リレーユースを思想から文化にする」をビジョンに掲げ、循環型社会の実現を目指すリユース大手のコメ兵。同社が運営するECサイト「KOMEHYO ONLINE」では、2024年8月より不正注文検知サービス「O-PLUX」をご利用いただいています。今回は、「O-PLUX」を導入された経緯やその後のご利用状況について、同社リテール統括部オンライン事業部の内藤千賀子氏にお話を伺いました。
高額で換金性の高い商品を取り扱うECサイト、コロナ禍で不正注文が増加
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貴社のECサイトについて教えてください。
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ECサイトは2000年頃に開始しました。最初は宝飾品のみを取り扱う形でスタートし、2010年頃に店舗と同様のラグジュアリーブランドの中古品を扱うECサイトに刷新し、現在8万点の商品を販売しています。
買い取ったときよりもきれいな状態にして販売することを心がけていて、宝飾品などは買い取り後「磨き加工」を施すことで買い取り時よりきれいな状態で販売できるようにしています。
ECサイトでの決済方法はクレジットカード、銀行振込、代金引換、ID決済、Amazon Pay、PayPal、エポスかんたん決済をご用意しています。全体の4割がクレジットカード決済で最も多くなっており、年代問わずご利用いただいている状況です。
ECサイト「KOMEHYO ONLINE」
https://komehyo.jp/
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不正注文はどのような状況でしたか。
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高額で換金性が高い品物を多く扱っているため、2015年からちらほら不正注文が発生し始めました。コロナ禍の前後でECが活発になり、それに伴って不正注文の件数が増えていきました。
弊社は価格帯が20万円~50万円と比較的高価な商材を取り扱っているので、不正注文数は多くなくても金額にするとかなり高額になってしまい、課題になっている状況でした。
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2020年頃から不正注文が増加し始めたのですね。
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はい。3Dセキュアは導入していましたので、チャージバックの発生は本当に稀でした。しかし、不正注文の件数が増えてきてしまうと、カード会社から「何か対策をとってください」と言われることもありました。
当時、不正が発生しやすい商品や、価格帯などの条件を決めて、その条件に当てはまるものは注文の内容に不審な点がないかどうかなど目視でのチェックを実施していました。
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チェックは専任の方がいらっしゃるのですか。
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専任担当者がいるわけではなく、受注処理の流れで、1注文ずつチェックするという工程があるので、そのタイミングで注文内容に不審な点がないかをチェックしています。わかりやすい不正注文としては、日本人のお名前なのに、読み方が不自然なケースや、特定のドメインからの注文などを怪しい注文として処理していました。
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目視でのチェックもされたうえで、さらに不正検知システムを検討し始めたのは何がきっかけですか。
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2023年頃に、クレジットカードの不正利用が複数件で発覚したタイミングがあり、その注文が過去の不正注文と少し傾向が変わってきている印象がありました。
先ほどのわかりやすい不正注文とは違って、見た目は不審な点が感じられないのに、不正注文が起きてしまったことをきっかけに、このまま目視でのチェックでは対応しきれなのでは?と思い始めたことが不正検知システムを検討するきっかけです。
不正注文の増加に伴い不正検知システムを検討。「O-PLUX」を選んだ理由とは?
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「O-PLUX」はどのようにお知りになりましたか。
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不正検知システムの資料をいくつか取り寄せて、その中の一つが「O-PLUX」でした。他社サービスとも比較したうえで、最終的に「O-PLUX」を選びました。
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他社サービスと比較して「O-PLUX」を選んだ理由にどのようなものがありますでしょうか。
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導入実績が多数あったこと、導入サイト間で過去の不正情報を共有できるネガティブデータが活用できる点ですね。あとは空き室情報が活用されているというところも決め手になりました。
また、リアルタイムで審査をしていただけるということで、お客様の購入体験に影響が出ないことも魅力的でした。
O-PLUXの機能
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顧客体験に影響しないというのはどういったことでしょうか。
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APIでシステム連携をしているため、リアルタイムで審査が可能となっており、お客様を待たせることなくスムーズに購入いただけています。
スタッフの心理的負担になっていた不正注文を解消した「O-PLUX」
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実際に「O-PLUX」を導入して不正の状況はいかがでしょうか。
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現在導入から4か月ほど経ち、チャージバックの発生はゼロになりました。
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不正注文に対する手間や工数はどう変わりましたでしょうか。
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まだ導入させていただいて4か月なので、精度を見させていただきつつ、今後は判定結果等をみてルールチューニングをしていきたいと思っています。現在は目視のチェックと並行して行っていますが、将来的には目視でのチェックをより減らしていきたいと思っています。
導入してよかったのは、目視チェックするスタッフの心理的負担を減らすことができた点ですね。以前から1注文ごとに不審な点がないかどうかチェックはしていたのですが、見抜けないレベルの不正注文が起こってしまった場合に、チェック担当者が「自分のミスで不正な注文を通過させてしまった」という気持ちになってしまっていました。
「O-PLUX」を導入したことでシステム的にOK、REVIEW、NGの判定が出るので、スタッフが不正注文を自分のせいだと責めなくなり、心理的負担が減ったと思います。
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そうなんですね。不正注文という問題だけではなく、スタッフさんの心理的負担も減らすことができて大変光栄です。導入までの期間はどれくらいかかりましたか。
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当社はAPI連携を選択したためシステム開発が必要でしたが、導入を決めてからシステム開発含め3か月ほどだったので、とてもスムーズな導入だったと思います。
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「O-PLUX」の使い勝手やサポートについてはいかがでしょうか。
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誰でも使いやすいシンプルな作りで、特別なスキルは必要ありませんでした。管理画面について質問させていただいた時も詳しく説明いただけるので、安心して利用できます。
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貴社のECの今後の展望について教えていただけますか。
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オフラインとオンラインでシームレスに購買していただけるような購買体験の実現を目指していますので、今後も販売チャネルの拡大や、サービスの充実に引き続き取り組んでいきたいと思っています。
また、ECについては、既に取り組んでいる越境ECをより拡大していければと思っております。
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越境ECなど、当社でもお役立ちできることがあるかと思います。
今後とも御社の状況にあわせて「O-PLUX」を活用いただけたら幸いです。本日はありがとうございました。