90年代にオフライン通販をスタートし、健康飲料通販の先駆けとしても知られるサンスター。2000年代にはWebにもステージを広げ、オンラインショップでは健康食品、スキンケア、ヘアケア、オーラルの4カテゴリを展開中です。
Webに注力する中で増え始めた不正注文への対策として、2015年6月より後払い決済でO-PLUXを導入されています。今回は、ダイレクト営業部の兒嶋 仁視様にWeb通販(EC)の状況と不正対策についてお話を伺いました。
オフライン通販からECへ
- 新聞広告等を活用したオフライン通販から考えると、非常に長い通販の歴史と実績をお持ちです。
- 「はい、『サンスター健康道場 緑黄野菜』は1992年の発売ですから、2016年で24年になります。当時から定期販売のモデルを構築していたのも特徴です。
Webでの販売は2000年代に入ってから開始しました。2010年頃からは特にキャンペーン主体のプロモーションに注力しており、最近では、オーラル商品の取扱もスタートしました」
サンスターグループ ヘルス&ビューティカンパニー ダイレクト営業部
企画・フルフィルメントグループ 兒嶋 仁視様
キャンペーンで未払いが増加、不正検知システム導入失敗の苦い経験
- キャンペーンの実施など攻めの施策をとられて、客層や決済方法などに変化はあったのでしょうか。
- 「通常は40代・50代の方からの注文が中心ですが、キャンペーンでは幅広い層から新規にご注文いただきました。ですが問題になったのは、後払い決済において未払い率が高まったことです。
それまで、後払い決済を選択されるのはオフラインでのお客様が中心で年齢層も高め。未払い・貸し倒れ率は非常に低かったのですが、EC拡大とともに未払い率が一気に上がってしまいました。
そこで、ある会社の不正検知システムを試験導入しました。端末情報をキーに不正者を見抜くという話でしたが、ほとんど見つけられずにトライアル期間が終了し、頭を悩ませていました。そんな時、かっこさんからお電話をいただいたんですよね」
(ご参考)進化する不正への対処に欠かせない「ふるまい検知」
- 不正検知をうたう国内ツール・サービスの大半は、その企業が保有するブラックリストなどとのデータベースマッチングのみを行っています。さらにそのマッチングも「電話だけ」、「端末情報だけ」など、その会社が扱う分野しか対応していません。
不正者の手法は日々進化を続けており、限られた情報、しかも過去の履歴のみを追うマッチングで対抗するのは不可能です。
そこで、かっこの不正検知サービス「O-PLUX」(オープラックス)では、7,000以上のサイト・サービスでの導入実績に基づいた「あやしい注文」特有のふるまいを検知します。
あわせて、複数のデータベースも活用しています。ウィークリーマンションをはじめとする一時滞在住所や電話番号有無、端末情報、さらには導入各社での不正注文を共有化した「共有ネガティブリスト」などを複合的な視野で判断。単純なマッチングでなく、統計解析技術を用いてリスクを明確化します。
不正グループからの注文が浮き彫りに。本運用初月から多額の不正注文をストップ
- 「電話でO-PLUXの話を聞き、早速来社してもらったのを覚えています。詳しい説明を受けて、これなら後払い決済での不正注文を見つけられそうだと期待が膨らみました。
とはいえ直前に同様の施策で結果が出なかっただけに、導入には具体的な成果を見せる必要がありました。ですから、新規注文などに限定したテスト運用を行えたのはありがたかったですね。初回から不正者グループと思われる注文が浮き彫りになるなどO-PLUXの精度の高さには驚きました。 ただ当社の場合、テスト中は『不正』と判断された注文でも発送していました。万に一つも、通常のお客様を不正者として扱いたくなかったからです」
- かっことしては、不正リスクの高い注文は確認の上発送停止をおすすめしますが、審査結果を基にどのような対応をするかは各企業のスタンスによります。リスクが一定以上ある注文はすべてクレジットカードや代引き決済に変更を依頼したり、電話で注文確認を行ったりと様々です。目視審査のコストを削減するため、すべて自動的に判断するケースもあります。
- 「当社は、審査結果にかかわらずすべて発送して一時的にデータを蓄積しました。それにより、『ほぼ100%未払いになる』精度が把握できたので、発送不可とするラインを設けてから本運用を開始しました。間違いなく不正と言えるデータを提示したので、物流やカスタマーサポートの担当も安心できたと思います。
公開はできないのですが、本運用の初月から順調に不正を検知し、導入・運用コストを大きく上回る成果を挙げられました。
発送しなかった注文については、問い合わせも想定して運用フローを作っておいたことで、今のところトラブルなども発生していません。O-PLUXの精度の証ですね。当社に合わせた不正検知のチューニングもしていただき、かっこの運用チームの皆さんにも感謝しています」
不正注文検知サービス O-PLUXの仕組み
独自のコンテンツを充実させ、興味を惹くECサイトへ
- 今回取材に対応いただいた兒嶋さん、新卒入社4年目。サンスターでは若手に仕事を任せていく社風があるそうで、今後の拡販展開と共にオフラインや他決済注文へのO-PLUX検討など、兒嶋さんもECについて多くのアイデアをお持ちでした。
- 「O-PLUXの本運用を開始したことで不正の件数は確実に減っており、安心してプロモーションの拡大ができると思います。今後は、更にサイトを充実させていくつもりです。いわゆる『売れる手法』をなぞるのではなく、新聞広告時代から培ったクリエイティブ力を活かし、当社だから提供できるコンテンツをどんどん発信していきたいです」
- 「また、通販限定で販売しているオーラルの商品もあります。サンスターと言えばオーラル製品ですので、来訪者の関心をさらに高めていけたらと思います。この記事を見ていただいた方にも、ぜひ当社のサイトを訪問してほしいですね」
- 取材を通じ、サンスター製品が暮らしに浸透していることを改めて感じました。健康食品・スキンケア・ヘアケア・オーラルのラインナップで、私たちの暮らしを彩るサンスターオンラインショップ。次の展開に注目です!
サンスターオンラインショップでの人気商品
サンスターエントランスにて