「チケットを転売したら犯罪になるの?」
「転売チケットを買っても大丈夫?」
このように、行けなくなったチケットを転売したい人や転売チケットを購入したい人は疑問に思うことでしょう。
全てのチケットが転売禁止になっているわけではないですが、転売禁止チケットを転売するのは犯罪とされています。
最近では不正転売が理由で逮捕されるニュースもあり、自分の身を守るためにも転売で起こるトラブルやリスクは知っておかなければいけません。
この記事では、
- チケット転売ができるのも/できないものを紹介
- チケット転売は誰が売ったかバレるのか
- チケット転売がバレて逮捕された事例
などを解説します。
チケット転売による加害者または被害者にならないためにも、本記事を一読して不正転売のトラブルに巻き込まれないようにしましょう。
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目次
チケット転売は犯罪になる?
転売禁止と記載があるチケットや、特定興行入場券、転売可能なチケットでも定価よりも高額で転売した場合は、「チケット不正転売禁止法」により犯罪行為とみなされます。
しかし、上記以外のチケットは転売が禁止されていないため、定価よりも高額で転売しない限り犯罪になることはありません。
特定興行入場券とは、不特定または多数の者に販売され、且つ以下のいずれにも該当する芸術・芸能やスポーツイベントなどのチケットのことを言います。
- 販売に際し、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨を明示し、その旨が券面(電子チケットは映像面)に記載されていること
- 興行の日時・場所、座席(または入場資格者)が指定されたものであること
- 例えば、座席が指定されている場合、購入者の氏名と連絡先(電話番号やメールアドレス等)を確認する措置が講じられており、その旨が券面に記載されていること
※引用:政府広報オンライン
もしチケット不正転売禁止法で罰せられると、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方の刑罰が科せられます。
悪意がなくてもこれらの事実を知らずに転売してしまうと刑罰を受ける可能性があるため、転売できるチケットと転売できないチケットの区別はできるようにしておきましょう。
転売できるチケットと転売できないチケットについては、後ほど詳しく解説しています。
転売禁止チケットを転売してしまった
もし転売禁止チケットを転売してしまった場合は、早急に以下の手順で対応するようにしましょう。
- 売れていない場合はすぐに販売停止する
- 売れてしまったら弁護士に相談する
幸い転売禁止チケットが売れていない場合は、すぐに販売停止を行ってください。
しかし売れてしまった場合は、法律に関わる問題になるため弁護士に相談するのがいいでしょう。
もし転売禁止チケットを購入した相手や第三者に不正転売していることを通報された場合は、「チケット不正転売禁止法」により罰せられる可能性があるため早急な対応が必要です。
転売禁止チケットを購入した場合
転売禁止チケットを転売目的で購入した場合は、「チケット不正転売禁止法」に違反しているため罰せられる可能性が高いです。
自分用に購入した場合は罪に問われることはないですが、実際に入口で転売チケットだとバレることもあるため無駄金になるリスクがあります。
以下は国民生活センターが発表している、チケット転売に関する消費者へのアドバイスです。
※引用:チケットの転売に関するトラブルにご注意!|国民生活センター
▼チケット転売に関するアドバイスまとめ
- チケット転売仲介サイトは、転売禁止チケットだと気づきにくい
- チケット転売仲介サイトは、キャンセルしたくてもできないケースがある
- 公式チケット販売サイトかどうか、価格や手数料が高額ではないか、キャンセルルールなどをよく確認してから購入することが大事
- 転売チケットは利用できないように無効にされたり本人確認で入場できないことがある
このアドバイスを踏まえて、チケットを購入する際は公式販売サイトで購入するのがおすすめです。
転売できるチケット
ここからは、転売できるチケットについて詳しく解説していきます。
転売できるチケットと判断するポイントは4つです。
- 招待券等無料で配布されたチケット
- 転売を禁止する旨の記載がないチケット
- 販売時に購入者または入場する者の確認が行われていないチケット
- 日時指定のないチケット
※引用:滋賀県警HP
これらのチケットは、特定興行入場券に該当しないため転売が可能です。
しかし、転売する際は正規に転売できるサイト(公式のリセールサイト)で転売するようにしましょう。
定価以上で売買することは禁止
上記で紹介した転売できるチケットでも、定価以上で売買することは「チケット不正転売禁止法」に違反していると判断されます。
定価を超える高値で売って、少しでも多くの利益を得ようと考えるのはやめましょう。
どのような事情があっても、高額転売は犯罪です。
転売できないチケット
転売できないチケットについては、前述で説明しましたが、ここではさらに詳しく解説していきます。
転売できないチケットと判断するポイントは、2つです。
- 転売禁止と記載されているチケット
- 特定興行入場券に該当するチケット
多くのチケットには、注意事項や利用規約などが書かれています。
そこに「転売禁止」と記載がある場合は、そのチケットは転売することはできません。
さらに、特定興行入場券に該当するチケットも転売することはできません。
※引用:政府広報オンライン
何度も言っている通り、転売できないチケットを転売すると「チケット不正転売禁止法」に違反することになり、刑事罰を受ける可能性があります。
やむを得ずコンサートなどに行けなくなった場合でも、転売禁止のチケットを転売するのはやめましょう。
ディズニーリゾートやUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)はチケットの転売ができない
みなさんもよく知っているテーマパークの「ディズニー」や「USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)」では、チケットの転売は禁止となっています。
以下は、ディズニーリゾートの不正転売対策の取り組みです。
ディズニーリゾートでは、「正規販売店ではないチケット売買サイトやオークションサイトまたは金券ショップ等で販売されているパークチケットは無効とされている場合があります」と記載されているため、チケットの転売は禁止ということです。
不正転売が確認された場合は、チケットを無効にするという注意喚起もされているので注意しましょう。
以下は、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)のWEBチケットストア利用規約です。
USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)では、チケットの転売および購入後のキャンセルは一切できませんという記載がされています。
さらにUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)はチケット転売に対して厳しい措置をとっており、違反すれば、
- Clubユニバーサルの会員登録を抹消
- 会員登録できない
- チケットを購入することを禁止
の措置がとられます。
転売しないといけない状況を作らないためにも、チケットを購入する時は日にちや種類を間違えて購入することがないようにしましょう。
チケット転売がなくならない3つの理由
ここからは、なぜチケット転売がなくならないのかについてのお話しです。
チケット転売がなくならない理由は3つあります。
- チケット入手の倍率の高さや複雑性により転売ヤーのターゲットにされやすい
- 顔認証などの本人確認を導入している施設が少ない
- 取り締まりが追い付いていない
人気グループのコンサートや演劇チケットなど、チケット入手の倍率が高いことなどにより転売ヤーのターゲットにされやすいです。
転売ヤーとは、不当に多数の商品を買い占めて価格を吊り上げて転売する人のこと
以下は、実際に不正転売で逮捕されたグループが行っていた方法です。
方法としては、電話機数十台を設置して、1分間に60回リダイヤルできるアプリを使用して複数人で一斉に電話をかけることで大量にチケットを手に入れていました。
大量に手に入れたチケットは、高額転売されて約1億円の利益を出していたということです。
※参考:Yahoo!ニュース
このような悪質な転売ヤーがあちこちに存在しているのは、取り締まりが追い付いていないからです。
そのため、定価よりも高額と知らずに購入してしまったり、転売禁止のチケットゆえ入場できなかったといった被害が後を絶たない状況です。
このような被害に遭わないためにも、チケットは公式販売サイトで購入することがおすすめです。
チケット転売は誰が売ったかバレるの?
チケットを転売してしまった時に疑問に思うのが、「誰が売ったかバレるの?」ということでしょう。
答えは、バレる可能性は非常に高いということです。
なぜバレてしまうのかについては、4つの理由があります。
- ファンからの通報
- 入場前の本人確認でバレる
- チケットの受け渡しを見られる
- 足が付くことで見つかってしまう
それぞれ理由を詳しく解説していきます。
【理由1】ファンからの通報
行われるコンサートなどのファンから、〇〇の席のチケットが転売されていたという通報はよくあるパターンです。
ファンからしたら、自分は倍率が高いチケットに落選したのに、不正に転売されているのを発見したら嫌な気分になるのは当然です。
ファンの熱い思いにより通報されてしまうケースは多いため、誰が売ったかまで調べられてバレてしまいます。
【理由2】入場前の本人確認でバレる
転売禁止チケットは、入場前に本人確認の提示を求められることがあります。
そこでチケットの本人と実際に入場しようとしている人物が一致しない場合は、転売されたチケットだとバレます。
誰が売ったかについては、そこで警察に通報されて調べられるとバレてしまうということです。
【理由3】チケットの受け渡しを見られる
チケットを会場付近で受け渡ししているところを見られることで、誰が売ったかバレることがあります。
先程も言ったように、ファンの熱い思いは不正転売を見逃しません。
あっという間に噂は広まり、結果通報されて警察に捕まることがあるということは覚えておきましょう。
【理由4】足が付くことで見つかってしまう
転売禁止のチケットを転売することで、足が付いてしまい、捜査されれば見つかるのは時間の問題です。
自分は絶対にバレないという軽い気持ちで転売禁止のチケットを転売すると、我が身を滅ぼすことになるので絶対にやめましょう。
不正転売は、通報により捜査されれば見つかってしまうということは覚えておいてください。
チケット転売がバレて逮捕された事例3つ
ここからは、チケット転売がバレて逮捕された事例を3つ紹介します。
事例1. 宝塚チケットを高額転売で逮捕
男は、自身の母親の名義で同サイトに会員登録して、フリマアプリで入手したチケットを高額転売していたことにより逮捕されています。
宝塚チケット以外にも高額転売を繰り返しており、2200万円以上を転売していたということです。
※引用:埼玉新聞
事例2. WBCチケット不正転売で逮捕
男女2人は、WBCチケット約120枚を定価の4倍で転売して約180万円の利益を得ていたとして逮捕されました。
他にも、東京ドームで行われた野球観戦チケットを計13万円で不正転売していたということです。
※引用:読売新聞オンライン
事例3. Snow Manチケット転売などで逮捕
男は、アイドルグループ「Snow Man」が出演する公演のチケットなどを転売し、総額約1億6千万円を売り上げていたとして逮捕されました。
他にも、特定興行入場券である舞台公演「マーキュリー・ファー Mercury Fur」などのチケットを高額転売していたということです。
※引用:カナロコ|神奈川新聞
チケット転売で起こる3つのトラブル
チケット転売では様々なトラブルが発生する危険性があります。
よくあるトラブルは以下の3つです。
- 入金してもチケットが送られてこない
- 転売先で購入したチケットが使えなかった
- 購入したチケットの使用不可で訴えられる可能性あり
それぞれ詳しく解説していきます。
1. 入金してもチケットが送られてこない
転売されていたチケットを購入後、入金したのにチケットが送られてこないというケースも発生しています。
以下のようなケースの場合、結果としては警察や振り込みを行った銀行に相談しても泣き寝入りになったそうです。
※引用:Yahoo!知恵袋
X(旧Twitter)や他SNSでのチケット購入やり取りは大変危険です。
このような被害に遭わないためにも、チケットの購入は公式販売サイトで行うのがおすすめです。
2. 転売先で購入したチケットが使えなかった
転売先で購入したチケットが使えなかったというトラブルもよく耳にするケースです。
つまり、そのチケットが使えなかったということは転売禁止のチケットだったということです。
転売禁止のチケットの場合は、入場口での本人確認で判明したり、興行主側が転売されているチケットを把握していて事前に無効にしていることでチケットが使えなくなります。
公式リセールサイト(転売サイト)で購入する場合は、転売禁止のチケットに該当していないかを事前にチェックしておきましょう。
3. 購入したチケットの使用不可で訴えられる可能性あり
転売先で購入したチケットが使えなかった場合は、購入相手から訴えられる可能性もあります。
例えば、このようなトラブルが実際に起こっています。
※引用:Yahoo!知恵袋
この質問者様は、自分が不正転売を行ったことを会社や家族にバレたくないため高額な示談金で解決しようか迷っていますが、このような状況に陥った場合はすぐに警察に通報するようにしましょう。
なぜならば、さらにお金を請求されたりするなどの被害に遭う可能性が高いからです。
チケットの転売は、このように思いがけず高額な金銭トラブルに発展することがあるということは覚えておきましょう。
チケット転売トラブルの相談先
実際にチケット転売のトラブルに巻き込まれて困っている方は、相談窓口に連絡しましょう。
メルカリやラクマはチケット不正転売にどう対応する?
チケットの売買が気軽にできる場所として、フリマアプリを利用したことがある人もいるでしょう。
大手フリマアプリのメルカリやラクマでは、出品禁止のチケットを明確に示しています。
事務局が禁止出品物に該当すると判断した場合は、取引キャンセル・商品削除・利用制限などの措置が取られることがあるため注意しましょう。
各公式サイトできちんと注意喚起を行っているため、「知らなかった」では通らないということです。
フリマアプリでチケットの転売や購入を検討している場合は、今一度各フリマアプリの利用規約を確認するようにしてください。
メルカリで自社商品が転売されないための対策などについては、以下の記事で詳しく解説していますので、企業様はぜひ参考にしてください。
公式サイトでチケットを買えなかった時は?
公式サイトでチケットを買えなかった時は、またの機会にチケット購入に挑戦してみるのがいいでしょう。
なぜならば、転売禁止になっていないチケットが公式リセールサイトで定価で売られていることもありますが、様々なサイトで転売禁止チケットが不正転売されているのが現状だからです。
実際に、X(旧ツイッター)では転売に関して以下ような声がありました。
本当に行きたい皆さんがチケット取れなくて転売ヤーが取れてるの意味がわからないから、福山雅治がやったみたいに転売チケットは入れないようにした方が良いと思う💦
— あるんこ(りっぴー) (@rippy_aru_hisu) September 8, 2023
チケット転売サイトには
たくさんの高額のチケットが売られているのに😢
行きたくても行けない人が
たくさんいるのに…
悲しいです😭😭😭#チケット#チケット転売禁止— さかみ〜☆ (@myuchan0825) September 9, 2023
転売禁止チケットだと知らずに購入することで、実際にチケットが届かなかったり、転売チケットとバレて会場に入れないといったトラブルも発生する可能性は高いです。
リスクを負わないためにも、チケットは公式販売サイトで購入するのがおすすめです。
また、アーティストによっては「転売チケットでの入場禁止」など、転売に厳しく対応しています。
皆さんも転売ヤーの活動を助長しないためにも転売ヤーからのチケットの購入はやめましょう。
まとめ
転売ヤーの取り締まりが追い付いていない今も、どこかで転売は行われていることでしょう。
しかし最近では悪質性が高い不正転売は、摘発されてニュースになることが多くなってきました。
「自分は大丈夫」
という安易な考えを持たずに、転売禁止のチケットを転売したり、定価よりも高額で転売するような行為を行わないようにしてください。
たとえ一回だけの過ちだとしても、チケット不正転売禁止法に違法すればそれは犯罪です。
そして、転売されているチケットを購入する側も注意が必要です。
実際にチケット転売に関するトラブルは多く、
- 入金してもチケットが送られてこない
- 転売先で購入したチケットが使えなかった
- 購入したチケットの使用不可で訴えられる可能性あり
などのケースが発生しています。
チケット転売による加害者にも被害者にもならないために、チケット転売の売買は公式サイトで行うのがおすすめです。
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