「小売りの種類が知りたい」
「小売りと卸売りの違いは何?」
など、小売りについて、基本的なことが知りたいと思っている方はいませんか?
小売りとは、卸売業者から商品を仕入れ、消費者へ商品を販売することです。
あなたの身近にあるスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなども小売りに該当します。
この記事では、
- 小売りの種類
- 「小売り」と「卸売り」の違い
- 小売りの4つのメリット・4つのデメリット
などを解説していきます。
また、小売りを始める方や小売りの売上に悩んでいる方に向けて、小売りで売上を伸ばすために必要なことも紹介していますので、必ず最後までお読みください。
目次
小売りとは?
小売りとは、卸売業者から商品を仕入れ、消費者へ商品を販売することです。
小売りには、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの「実店舗型」と、ネットショップなどの「オンライン型」の2つに大別できます。
これらの小売業者は、製造元(メーカー)と消費者をつなぐ橋渡しになっており、消費者のニーズに応えるために適切な商品を提供する役割を果たしています。
小売業にはどんな種類があるの?【10個の例を紹介】
小売りとは、分かりやすく説明すると、わたしたちの生活に必要な品物を売っているお店のことです。
この売っている品物で業種分けすると、以下のように分けることができます。
- 飲食料品
- 織物・衣服・身の回り品
- 機械器具小売業
- 医薬品・化粧品
- 自動車・自転車
- 燃料
- 書籍・文具
- 百貨店・総合スーパー
- その他の小売業
- 無店舗小売業
※引用:経済産業省
例えば、飲食料品を売っている小売業には「コンビニエンスストア」があり、医薬品・化粧品を売っている小売業には「ドラッグストア」、燃料を売っている小売り業には「ガソリンスタンド」などがあります。
また、その他の小売業として「ホームセンター」なども含まれます。
小売業の売上高ランキングの上位は?
日本では多くの企業が競争を繰り広げており、小売業の売上高上位には「セブン&アイ・ホールディングス」や「イオン」が名を連ねています。
※引用:日本経済新聞
セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」を中心に、幅広い業態の店舗を展開しており、全国各地で高い利便性を提供しています。
イオンは総合スーパーを主体として、モール型ショッピングセンターを展開し、多様な商品とサービスを提供しています。
これらの企業が上位にランクインする理由は、各社が独自のビジネスモデルを持ち、消費者にとっての価値を最大化している点にあると言えるでしょう。
小売りで売上を伸ばすために必要なことは、『5. 小売りで売上を伸ばすために必要な4つのこと』で詳しく解説しています。
「小売り」と「卸売り」の違い
小売りとは、卸売業者から商品を仕入れ、消費者へ商品を販売することです。
対して、卸売りは製造元(メーカー)から商品を仕入れ、小売業者へ販売することです。
先ほども以下の画像で説明しましたが、再度画像から「小売り」と「卸売り」の関係性を確認してみてください。
小売りと卸売りを兼ねている業態のことは何と言う?
小売りと卸売りの両方の役割を果たす業態として、「現金卸」が代表的な例です。
「現金卸」とは、小売業者だけでなく、消費者に対しても商品を販売しているのが特徴です。
現金卸の代表的な例でいうと、「業務スーパー」が挙げられます。
現金卸の代表である「業務スーパー」は、運送費がかからず掛売りがないため、小売店よりも商品を比較的安く販売しているケースが多く、また実店舗を構えていることが特徴です。
【疑問を解消!】小売店でよく見る4つの価格表示
ここでは、小売店でよく見かける4つの価格表示を解説していきます。
価格表示名 | 特徴 |
---|---|
定価 | 製造元(メーカー)が定め、卸売業者や小売業者はその価格を守らなければならない(※価格の拘束力がある) |
メーカー希望小売価格 | 定価と同様、製造元(メーカー)が提示する価格ですが、小売店はメーカー希望小売価格を守る必要はない(※価格の拘束力がない) |
オープン価格 | メーカー希望小売価格からの割引率を提示できないようにするために使われるようになった価格のこと |
参考小売価格 | 製造元(メーカー)や卸売業者など、小売業者以外が小売業者に対して示している価格のこと |
「定価やメーカー希望小売価格」と「オープン価格」の違いを分かりやすくするために、以下の図で説明します。
これらの価格表示は単に商品の価格を示すだけでなく、消費者の購買行動を促進し、店舗の売上向上に直結します。
小売店はこれらの価格を戦略的に使い分けることで、消費者の購買意欲を引き出し、自店舗の競争力を高めています。
小売りの4つのメリット・4つのデメリット
小売りには、主な4つのメリットがありますが、対して4つのデメリットも存在します。
- メリット1. 価格設定の自由度が高い
- メリット2. 顧客と直接つながれる
- メリット3. 新しいトレンドに即応できる
- メリット4. 仕入れ先を選べる
- デメリット1. 在庫リスクがある
- デメリット2. 価格競争に巻き込まれやすい
- デメリット3. 人件費や運営コストがかかる
- デメリット4. 景気や流行の影響を受けやすい
それぞれのメリット・デメリットの詳細は、以下で詳しく解説していきます。
【メリット1】価格設定の自由度が高い
小売りは、商品の価格設定に高い自由度を持ち、地域の市場状況や競合を考慮して柔軟に価格を調整できます。
価格設定の自由度が高いことは、売上や利益を効率的に管理し、ブランドイメージの確立にも寄与します。
【メリット2】 顧客と直接つながれる
小売りは、顧客と直接つながれるというメリットがあります。
店舗型小売りでは、商品の説明や提案を行い、顧客のニーズを把握して1人1人に最適な商品を提供することができます。
これにより、顧客満足度を高め、リピーターを増やすことが可能です。
【メリット3】新しいトレンドに即応できる
小売りは、新しいトレンドに迅速に対応できる柔軟性があります。
市場の変化や消費者の嗜好を敏感に捉え、即座に商品ラインナップを刷新することで競争優位性を確保します。
SNSやインフルエンサーの影響を受けた新商品の取り入れや、顧客からのリアルタイムフィードバックを基にした意思決定が可能で、顧客の期待を超えるサービスを提供し、リピーターを増やすことができます。
【メリット4】仕入れ先を選べる
小売りの大きなメリットは、仕入れ先を自由に選べる点です。
この柔軟性により、小売業者は品質や価格競争力を高め、流行や消費者ニーズに迅速に対応できます。
特定市場に特化した商品を取り扱うことで、他店との差別化も可能です。
【デメリット1】在庫リスクがある
小売りにおいて、在庫が利益を圧迫するリスクがあります。
特に季節商品や流行品は需要予測が難しく、予測を誤ると過剰在庫に繋がります。
【デメリット2】価格競争に巻き込まれやすい
小売りでは、価格競争に巻き込まれやすく、特にインターネットの普及で価格比較が容易になり競争が激化しています。
価格を下げることで売上は一時的に伸びるものの、利益率の低下やブランド価値の損失につながるリスクがあります。
【デメリット3】人件費や運営コストがかかる
小売りでは、店舗運営にかかる賃料や光熱費、人件費など多くのコストがかかります。
例えば、競争が激しい市場では顧客満足度を高めるため、店舗の内装やサービスの改善が求められます。
しかし、これがさらにコストを増加させることになり、人件費や運営費がかさむ原因です。
【デメリット4】景気や流行の影響を受けやすい
小売りは、景気や流行の変化に敏感に反応します。
景気が良い時は売上が伸びる一方、景気低迷時やトレンドの変化にはリスクがあります。
小売りで売上を伸ばすために必要な4つのこと
小売りで売上を伸ばすためには、主に4つのことが必要だと言われています。
- 競合調査
- マーケティング
- リピートしてもらう
- 1人あたりの購買単価を上げる
小売りで売上を伸ばすのに苦戦している方や、小売りを始めたばかりの方は、必ず最後までお読みください。
競合調査
小売りでは、売上向上のために競合調査は欠かせません。
競合の強みや弱みを分析し、価格設定やプロモーション戦略を学ぶことで、自社の市場戦略を強化できます。
また、市場トレンドや消費者ニーズの変化を把握し、独自の価値提案を構築することで、他社との差別化を図ることができます。
マーケティング
マーケティングは小売りにおいて重要な役割を果たし、「ターゲット市場の設定」「顧客ニーズの理解」「プロモーション戦略の実施」を通じて売上を向上させます。
デジタルマーケティングや店舗のレイアウト、接客スキルの向上も含まれ、顧客満足度を高め、信頼関係を築くことが小売業の成功に繋がります。
リピートしてもらう
リピート顧客の確保は、小売りで売上を安定させる重要な要素です。
リピートをしてもらうためには、
- 商品品質の維持
- 接客の質向上
- 会員制度やポイントプログラムの活用
- プロモーション開催
- SNSを活用した情報発信
などが効果的です。
また、顧客のフィードバックを取り入れ、サービスを改善することで信頼関係を築き、リピート率を高めることができます。
1人あたりの購買単価を上げる
小売りで購買単価を上げるためには、クロスセリングやアップセリングを活用し、関連商品やより高価な商品を提案します。
クロスセリング:顧客が購入を検討している商品やサービスと関連がある商品やサービスを提案して、追加購入を促す販売方法
アップセリング:顧客が購入を検討している商品やサービスよりも価格の高い商品やサービスをすすめる販売方法
クロスセリングやアップセリングに有効なのはセット販売です。
例えば、日本酒を販売している場合、以下のようなことで購入単価を上げるセット販売ができます。
- 日本酒の横におちょこを置いておく
- おちょことセット購入で20%引きという割引をする
- 日本酒3つ購入で20%引きという割引をする など
これらの戦略を組み合わせて、持続的な成長を目指すことが重要です。
【注意点】ネット通販(EC)も行うなら不正対策が必須
小売りでネット通販(EC)も行うなら、不正対策は必須です。
具体的には、
- SSL証明書の導入
- 二要素認証による不正アクセス防止
- 従業員のセキュリティ教育
- 信頼性の高い決済サービスの導入
- 不正注文検知システムの導入
などが求められます。
特に、不正注文検知システムの導入は国からも求められている不正対策の1つで、クレジットカードの不正利用や悪質な転売などの不正注文を防ぐためには重要です。
不正注文検知システムにはいくつか種類がありますが、高精度に不正を検知できるサービスを選択することが大事です。
当サイトを運営するかっこ株式会社では、不正注文検知システム「O-PLUX」を開発・提供しており、「O-PLUX」は高精度な検知により国内で最も導入されている不正検知システムとして有名です。
「小売りでネット通販を始めようと思っている」「不正対策を強化したい」とお考えの事業者様は、以下からお気軽にお問い合わせください。
1万円で2週間のトライアル利用も受付中!
O-PLUXのトライアルはこちら
小売りの課題と今後の展望
小売りでは現在、主に2つの課題に直面しています。
- 店舗型小売業ではお客さんが減っている
- お店の人手が足りない
まず、消費者の購買行動が変化していることが挙げられます。
オンラインショッピングの普及により、実店舗の売上が減少する傾向が強まっています。
さらに、労働力不足も深刻な問題です。
人材の確保と育成はもちろんのこと、自動化やAIを活用した効率的な店舗運営が必要となってきています。
これらの課題を踏まえて、小売りの今後の展望として求められることは、主に4つです。
- ネット販売(EC)と実店舗を組み合わせる
- 最新の技術を取り入れる
- 環境に優しいお店づくりを意識する
- グローバルな視点を持つ
ネット販売(EC)と実店舗を組み合わせることで、さまざまな顧客接点を持ち、幅広いニーズに応えることができます。
自社型ECサイトの構築方法やメリット・デメリットは、以下の記事で詳しく解説しているので気になる方はお読みください。
また、ビッグデータを活用した個別化されたマーケティング戦略も有効です。
顧客の購買履歴や行動データを分析し、個々のニーズに応じた提案を行うことで、顧客ロイヤルティを高めることが可能です。
さらに、持続可能な購買を求める消費者が増えており、環境に優しい商品やサービスの提供は避けて通れません。
例えば、
- 再生可能な材料や資源を多く使用している商品
- リサイクル可能な商品
- 食品ロスを削減している商品
などが、一般的には環境に優しい商品と認識されています。
最後に、グローバルな視点を持つことが求められます。
海外市場への進出や外国人観光客の取り込みを視野に入れることで、新たな成長機会を見出すことができます。
このように、多様な課題に対処しつつ、未来志向の戦略を展開することは、小売りが持続的に成長するための鍵です。
まとめ
小売りとは、卸売業者から商品を仕入れ、消費者へ商品を販売することで、日常生活に欠かせない存在です。
小売りには、それぞれ4つのメリットと4つのデメリットが存在します。
- メリット1. 価格設定の自由度が高い
- メリット2. 顧客と直接つながれる
- メリット3. 新しいトレンドに即応できる
- メリット4. 仕入れ先を選べる
- デメリット1. 在庫リスクがある
- デメリット2. 価格競争に巻き込まれやすい
- デメリット3. 人件費や運営コストがかかる
- デメリット4. 景気や流行の影響を受けやすい
これらのメリット・デメリットを踏まえて、小売りの今後の展望として、
- ネット販売(EC)と実店舗を組み合わせる
- 最新の技術を取り入れる
- 環境に優しいお店づくりを意識する
- グローバルな視点を持つ
など、多様な課題に対処しつつ、未来志向の戦略を展開することは、小売りが持続的に成長するための鍵です。
なお、ネット販売(EC)と実店舗を組み合わせることは重要ですが、ネット販売(EC)では不正対策は必ず行うようにしましょう。
不正対策として最も効果的なのは、不正注文検知システムの導入です。
国内導入No.1の不正注文検知システムについて詳しく知りたい方は、以下をクリックしてお気軽にお問い合わせください。
110,000サイト越えの共有データで高精度に不正注文を検知
O-PLUXの詳細はこちら!
実際に小売り業を始める際には、ここで学んだ知識を活かして成功への一歩を踏み出しましょう。