抽選販売は、転売対策に有効な方法の1つです。しかし、抽選販売に転売対策を実施しても転売は減る気配がありません。
転売が続くとお客様の購買意欲が下がってしまい、販売店のイメージダウンにつながる恐れもあります。
本記事では、抽選販売の概要からより精度を高める不正転売の対策まで下記の順で紹介します。
- 抽選販売の概要
- 抽選販売による転売対策の事例
- 抽選販売時の転売対策に有効な方法
- より精度を高める転売対策
転売対策を実施し、お客様に安心して商品を購入してもらいたい方は、ぜひ最後まで記事をご覧ください。
また、下記の記事では転売の現状や業界別の転売事例などを紹介していますので、ご興味のある方はチェックしてみてください。
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目次
抽選販売は転売対策に有効な販売方法の1つ
抽選販売は、数量が限られた商品に対して購入希望者を募り、当選者に期間を設けて販売する方法です。主に希少価値の高い商品に対して利用されます。
抽選販売が転売対策に有効とされる理由は、次のとおりです。
公平な購入機会 |
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不正な購入の防止 |
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希少性の維持 |
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ただし、抽選販売を実施していても、転売業者は不正ツールを利用したりルールの穴をくぐり抜けたりして不正に購入しようとします。
抽選販売も転売を完全に防止できるものではないので、他の転売対策と併用することが重要です。
抽選販売による転売対策の事例2選
本章では、実際におこなわれた抽選販売による転売対策の事例を2つ紹介します。
- ゲオ:PS4の買取を条件にPS5の抽選販売を実施
- ノジマ:抽選販売時に購入履歴や個人情報を目視で確認
さっそく、1つずつ見ていきましょう。
【事例1】ゲオ:PS4の買取を条件にPS5の抽選販売を実施
ゲームをはじめとした複合販売ショップである株式会社ゲオホールディングスは、人気ゲーム機であるPS5を抽選販売する際に、PS4の買取を条件にしました。
つまり、PS4がない場合、顧客はPS5を購入できません。これにより、購入できる台数が自然と限られ、転売対策になります。
この方法は、販売の代わりに買い取った機器も中古として販売できるので、正規品を購入したいお客様と販売店の両方にメリットがあります。
【事例2】ノジマ:抽選販売時に購入履歴や個人情報を目視で確認
家電量販店を展開する株式会社ノジマは、商品の抽選販売時に、応募したお客様一人ひとりの購入履歴や個人情報を目視で確認して当選者を決定しました。
これは、転売目的で購入する者のせいで正規に欲しいお客様が「悔しい」「悲しい」思いをするのを防ぐためです。
この他にも、株式会社ノジマでは次のような転売対策を実施しています。
【株式会社ノジマの転売防止策】
- 転売目的の購入が発覚した際のノジマモバイル会員の登録取り消し
- フリマサイトで覆面調査を実施し、直接電話して対象商品を出品停止
- 小型バーコードリーダーの使用をお断り
- 転売目的で購入した人がわかる仕組みを構築
※参考:株式会社ノジマ
応募したお客様の状況を1つずつ確認するのは手間と時間がかかりますが、転売対策には有効と言えます。
抽選販売時の転売対策に有効な方法4選
本章では、抽選販売時の転売対策に有効な方法を4つ紹介します。
- 外箱や説明書に印をつける
- 購入できる数量に制限をかける
- 過去のデータを確認する
- 商品や購入目的についてヒアリングしてから販売する
転売対策を強化したい方は、できるものから取り入れてみてはいかがでしょうか。
【方法1】外箱や説明書に印をつける
前提として、転売する際は「新品未開封」が一番価値があり、開封済みの商品や傷・汚れがある商品は価値が下がる傾向があります。
そのため、抽選販売をする際に、その場で箱に名前を書いてもらったり印をつけたりする(販売店のサインや印鑑など)のは有効な手段です。
転売しようとする者は高額で売りたいため、価値が下がることがわかると購入する可能性は低くなると考えられます。
【方法2】購入できる数量に制限をかける
抽選販売時に「1人1点まで」と制限をかけると、不正に転売しようとする者は商品の入手が困難になります。
さらに、本当に欲しいと思っている人に平等に販売できるようになるので、数量制限は一石二鳥の有効な手段です。
ただし、仲間を集めて複数人で不正購入しようとするケースも見られるので、他の対策もあわせて講じることが大切です。
【方法3】過去のデータを確認する
抽選販売時に、応募者の過去の購入履歴・IPアドレスなどのアクセスデータを確認することで、不正購入を防げるケースもあります。
【過去のデータから不正購入が疑われるケース(一例)】
- 何度も同じ商品を購入している
- 購入の頻度が不自然に多い
- 同じIPアドレスで複数アカウントが作成されている
このような者を抽選販売の対象から外すと、不正な転売のリスクを下げられるようになるのでおすすめです。
【方法4】商品や購入目的についてヒアリングしてから販売する
「なぜこの商品を購入するのか」「この商品はどのようなものか」を事前にヒアリングしてから販売するのも、有効な転売対策の1つと言えます。
なぜなら、本当に商品を欲しいと思っている人は、購入目的や商品がどのようなものかを明確に説明できるからです。
ヒアリングを行い、受け答えに違和感を感じる時は販売を中止するなど、毅然とした態度で接することが大切です。
悪質・不正転売の対策ができるツールの活用がおすすめ
より精度を高めるなら、悪質・不正転売の対策ができるツールを活用するのがおすすめです。
そもそも、自社で顧客データやアクセス履歴を確認しても不正なものであるかの判断はつきにくく、相当な手間と時間を費やしてしまいます。
自社で不正な顧客データやアクセス履歴を判断するのが難しいとされる理由 | |
データの複雑性 |
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不正アクセスの巧妙化 |
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ログ・履歴の偽造や改ざん |
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本人確認の難しさ |
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このような背景があるため、自社での対応に不安があるなら悪質・不正転売の対策ができるツールを活用するのも1つの手です。
不正行為を検知できるシステムは数多くの種類がありますが、かっこ株式会社が提供する「O-MOTION」は、不正検知に優れたツールとしてさまざまな企業で導入されています。
【O-MOTIONが転売対策に有効と言える背景】
<会員登録時>
- 同一人物による多重登録を検知
- 審査NGとなった端末、およびフィードバックでNGにした端末のブラックリスト管理
- ブラックリストからの会員登録の検知(一度NG認定された人物が再度なりすまし登録してきた場合の検知)
- Tor(※)からのアクセス・外国語設定での海外からのアクセス・海外からのアクセスなど、あやしい登録を検知して追加的に多要素認証にかける
- アクセスログ監視(モニタリング)
<会員登録後のログイン>
- なりすましログインの検知
- Botアクセスの検知
- あやしいアクセス(Torからのアクセス、外国語設定で海外からのアクセス、海外からのアクセス)への複数要素認証
- アクセスログ監視(モニタリング)
抽選販売を慎重に行っていても、不正な転売を完全に防ぐのは難しいのが現状です。
そのようななか、「O-MOTION」を導入すると、会員登録時はもちろん登録後の不正ログイン・アクセスも検知でき、システム側でアクセスログを監視することが可能です。
効率よく転売対策を実施し、お客様が安心できる環境を提供したい方は、ぜひ下記からサービス資料をダウンロードしてみてください。
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【補足】抽選販売で購入したものを転売することは違法にならない
抽選販売で購入したものを転売すること自体は違法になりません。
しかし、「1人1点まで」のような販売店のルールを守らずに購入すると、ルールやモラル違反となり、販売店から「出入り禁止」などの処分が科せられるケースも見られます。
さらに、次に該当する場合は罪に問われる恐れがあります。
古物商許可を得ずに転売を繰り返す |
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転売で得た利益を正しく申告しない |
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特定の商品を販売する |
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悪質・不正転売については下記の記事で詳しく紹介していますので、ご興味がある方はぜひあわせてご覧ください。
まとめ
転売が続くとお客様の購買意欲が下がってしまい、売上の低下や販売店のイメージダウンにつながってしまいます。
イメージダウンや売上の低下につながる炎上対策についての資料は以下のボタンからぜひダウンロードしてください。
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そのようななか、抽選販売は転売対策として有効な方法の1つです。抽選転売をする際は、次に挙げるような対策を実施するのがおすすめです。
【抽選販売時の転売対策に有効な方法4選】
- 外箱や説明書に印をつける
- 購入できる数量に制限をかける
- 過去のデータを確認する
- 商品や購入目的についてヒアリングしてから販売する
ただし、転売目的で購入する者達の手口が巧妙化していることもあり、店舗側が対策をしていても転売は一向に減る気配がありません。
そのため、抽選販売の他にも精度の高い対策を講じることが重要です。
下記の記事では、本記事で紹介したものを含めた転売対策を12個紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。