決済代行会社とは、各種決済サービスをまとめて管理し提供する会社のことです。
運用開始後に売上処理や入金処理などを代行してもらえるため、運用管理の負担を大幅に軽減できます。
しかし、決済代行サービスにかかる料金を事前に把握しておかなければ、導入後に思いもよらぬ経費が発生する可能性もあるため注意が必要です。
そこで本記事では、
- 決済代行サービスの導入・利用で発生する費用
- 主要な決済代行サービスの料金一覧
- 決済代行サービスの費用面での3つの選定ポイント
についてお伝えします。
なお、下記記事で決済代行の仕組みや役割を解説していますので、基本を先に知りたい方はぜひご参照ください。
目次
決済代行サービスの料金相場
決済代行サービスの導入・利用で発生する費用は、主に次の3つです。
- 初期費用
- 月額固定費
- 各種手数料
主要な決済代行サービスの初期費用・月額固定費・各種手数料を、以下の表にまとめました。
サービス名 | 初期費用 | 月額固定費 | 各種手数料 |
---|---|---|---|
SBペイメントサービス | 要お見積り | 要お見積り | 要お見積り |
Square(スクエア) | 決済端末4,980円〜 | 0円 | 振込手数料0円 決済手数料3.25%〜 |
GMOペイメントゲートウェイ | 要お見積り | 要お見積り | 要お見積り |
DGフィナンシャルテクノロジー | 要お見積り | 要お見積り | 要お見積り |
PAYGENT(ペイジェント) | 要お見積り | 要お見積り | 要お見積り |
Paid | 0円 | 0円 | 決済手数料は請求金額の~2.9% 事務手数料は請求1件につき100円 |
PayPal | 0円 | 0円 | 銀行口座への引出しも基本無料 決済手数料は国内標準3.6%+JPY40.00/件 |
PayPay | 1,980円 ※トライアルキャンペーン適用の場合、初期費用0円 | 1,980円 ※トライアルキャンペーン適用の場合、月額利用料0円(初回3ヵ月目以降は課金開始) | 決済システム利用料は1.60%〜 振込手数料は月1回の場合は無料 |
上記を見てもわかるように、決済代行サービスの費用は個別見積もりが必要になるケースも少なくありません。
また、費用や手数料は予告なく変更されることがありますので、詳しくは各社ホームページにてご確認ください。
ここからは、各費用の概要と相場を紹介します。
1.初期費用
初期費用は、決済代行のシステムを導入するためにかかる費用で、0円のサービスや数万円が必要なサービスなど金額はさまざまです。
初期費用を支払うサービスの場合、 決済端末機の設置やセキュリティ対策、導入サポートなどを実施してくれる業者もあります。
初期費用の相場は、3〜8万円程度です。
2.月額固定費
利用件数に関係なく、毎月支払う固定の費用が月額固定費(月額手数料)です。
たとえば、決済にかかわる機器のリース代やシステムの利用費などが月額固定費のなかに含まれます。
月額固定費の相場は、3,000〜8,000円程度です。
3.各種手数料
決済代行サービスは、初期費用・月額固定費のほかに、決済手数料やトランザクション費用などの「各種手数料」が発生する場合があります。
含まれる費用は、決済代行サービスによって多少異なります。
下記の表は、各種手数料の相場をまとめたものです。
費用相場 | |
---|---|
決済手数料 | 決済金額の3〜10%程度 |
トランザクション費用 | 1回の処理毎に数円〜数十円程度 |
振込手数料 | 1件あたり5円前後 |
取り消し手数料 | 1件につき5円前後 |
各種手数料の詳細は、次の章で解説します。
※今回紹介したのは、あくまで一般的な相場です。サービスによって金額は異なりますので、詳細は公式サイトなどでご確認ください。
決済代行サービスの手数料は4種類
決済代行サービスの手数料は、主に下記の4種類です。
- 決済手数料
- トランザクション費用
- 振込手数料
- 取り消し手数料
たとえば、クレジットカード決済代行の場合、決済手数料は通常3〜5%程度です。
つまり、商品やサービスの価格が1万円だとしても、クレジットカード決済を利用すると手数料が300円〜500円程度かかります。
また、決済代行サービスによってはトランザクション費用や振込手数料が必要な場合もあります。
各手数料の概要や相場について、詳しく見ていきましょう。
【種類1】決済手数料
決済手数料は、売上金額に対してその都度払う手数料です。
決済が1件発生するたびに3〜10%程度の決済手数料が発生します。
なお、決済手数料の細かな料率はサービスや決済の種類ごとに異なります。
【種類2】トランザクション費用
トランザクション費用は、決済時にECサイトから送信されたデータを決済代行会社が処理する際の手数料、すなわち通信費用のことです。
なかには、トランザクション費用が無料で設定されているサービスもあります。
トランザクション費用の相場は、1回の処理毎に数円〜数十円程度です。
【種類3】振込手数料
決済代行サービスにおける振込手数料とは、売上が指定口座へ振り込まれる際に発生する費用です。
決済代行会社によっては、無料で設定されているサービスもあります。
振込手数料の費用相場は、1件あたり5円前後です。
【種類4】取り消し手数料
取り消し手数料とは、決済処理を取り消す際に発生する手数料です。
決済後に取り消しが多く発生した場合、取り消し手数料も高額になってしまいます。
取り消し手数料の相場は、1件あたり5円前後です。
1件当たりの金額は少ないものの、こちらも無料でできるサービスがあるので比較検討することをおすすめします。
決済代行サービスの費用面での3つの選定ポイント
決済代行サービスの費用面での選定ポイントは、主に次の3つです。
- 自社に見合った料金形態はどちらか見極める
- オプション機能を追加すべきか判断する
- 複数社で比較検討する
ひとつずつ詳細を解説します。
【ポイント1】自社に見合った料金形態はどちらか見極める
まずは、自社に見合った料金形態かどうかを見極めましょう。
決済代行サービスの料金形態は、下記2つのケースに分かれます。
- 初期費用・月額固定費も必要なケース
- 決済手数料のみ必要なケース(初期費用や月額固定費は無料)
それぞれのメリット・デメリット、おすすめの企業は次のとおりです。
初期費用・月額固定費も必要 | 決済手数料のみ必要 | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
おすすめの企業< |
|
|
重視すべきメリット・デメリットは何か、長期的にはどちらがお得かなどを考えながら自社に合う料金形態を選択しましょう。
【ポイント2】オプション機能を追加すべきか判断する
2つ目は、追加料金を支払って各種オプション機能を追加すべきか判断することです。
自社に合うオプションを追加することで、売上拡大や業務負担の軽減につながることもあります。
オプション機能の例は、次のとおりです。
- 与信認証サービス
- 分割・リボルビング
- 定期課金サービス
- 従量制課金サービス
- 早期入金サービス
- チャージバック保証サービス
- 3Dセキュア
- 不正検知システム
多くのサービスで、お客様のニーズに合わせた決済をおこなうためのオプションが用意されていますが、最初からオプションに課金する必要はありません。
一度オプションがない状態から導入することも可能ですので、自社にとって必要なオプションなのかしっかり検討しましょう。
また、オプションではなく基本のサービス内で使用できるサービスはないかを確認してみるのもおすすめです。
【ポイント3】複数社で比較検討する
決済代行サービスの比較検討は、3〜4社程度でおこなうことがおすすめです。
少なすぎると比較材料が少なく、相場や適正な価格が分かりにくくなってしまいます。
また、検討する会社が多すぎる場合、情報が混乱して比較検討に時間をかけ過ぎてしまうかもしれません。
見積もりはメールや電話で相談ができるサービスがほとんどですので、積極的に問い合わせてみることをおすすめします。
決済代行サービスの選定ポイントは料金だけじゃない!失敗しない選び方9選
決済代行サービスを選ぶ際、費用面が気になってしまいがちですが、決済代行サービスの選定ポイントは料金だけではありません。
失敗しない決済代行サービスの選び方は、次のとおりです。
【決済代行サービスの失敗しない選び方9選】
- 自社に適した種類か
- ユーザーが求める決済手段は用意されているか
- 必要な機能が搭載されているか
- 決済システムは安定的に稼働しているか
- 入金サイクルは自社に合うか
- 導入実績は豊富か
- セキュリティ体制は充実しているか
- 初期費用や月額費用、決済手数料は適切か
- 導入前後のサポート体制は充実しているか
「そもそもなぜ決済代行サービスが必要なのか」「どんなサポートや機能が必要なのか」などを明確にしたうえで、総合的に判断するようにしましょう。
決済代行サービスの選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
決算代行サービスの導入と併せて専門的な不正対策が求められる
多くの決済代行サービスは、セキュリティ体制の強化に努めています。
しかし、それでもクレジットカードの不正利用や悪質な転売などの被害が発生しており、安心できないのが現状です。
決算代行会社だけにセキュリティ対策を任せるのではなく、自社でも不正対策を強化することでリスクを最小限に抑えられます。
おすすめなのは、不正注文検知システムの導入です。
たとえば、かっこ株式会社の「O-PLUX」は、導入企業累計110,000サイト以上で発生した不正情報をデータベースで共有しているため、最新の不正手口にもすぐ対応できます。
不正が疑われる注文のみブロックし、正常な注文は通常どおり実行されるため、UI/UXとセキュリティのバランスをとった対策が可能です。
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まとめ
決済代行サービスの導入・利用で発生する費用や、選び方のポイントなどを解説しました。
費用面をみて比較検討することも大切ですが、機能やサポート面なども考慮して自社に最適なサービスなのかを総合的に判断することが重要です。
決済代行サービスを選ぶ際に意識すべきポイントは、次のとおりです。
【決済代行サービスの失敗しない選び方9選】
- 自社に適した種類か
- ユーザーが求める決済手段は用意されているか
- 必要な機能が搭載されているか
- 決済システムは安定的に稼働しているか
- 入金サイクルは自社に合うか
- 導入実績は豊富か
- セキュリティ体制は充実しているか
- 初期費用や月額費用、決済手数料は適切か
- 導入前後のサポート体制は充実しているか
導入後に「イメージしていたメリットを得られなかった」と後悔することがないように、上記のポイントを押さえて自社に合うサービスをお選びください。