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せどりが違法になる5つのケースとは?転売との違いや事業者とトラブルになる例を解説

インターネットの発展により、誰もがいつでも商品の売買ができるようになった今、せどりを副業とする人が増えています。

それに伴い、「せどりは違法ではないか」「怪しい雰囲気がする」という意見が増えていることも否めません。

本記事では、せどりにまつわる次の内容を解説します。

  • せどりが違法と思われがちな理由
  • せどりが違法とみなされるケース
  • せどりと転売との違い

記事の後半では、事業者様が知っておくべき対策を解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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そもそもせどりは違法ではない

結論からお伝えすると、せどりは違法ではありません。

そもそもせどりとは、商品を安く仕入れて適正価格で販売する行為を指します。

この行為自体は、世の中に浸透している他の商売と同様で、特に違法性を指摘されるものではありません。

たとえば、海外にある商品を消費者の手が届きやすいところ(国内)まで持ってきて付加価値をつけ、その分の手数料を上乗せして販売するなどです。

消費者にとっては、欲しいものが適正価格で買いやすくなるというメリットがあります。

せどりが違法と思われがちな理由

せどりが違法と思われがちなのは、「悪質な転売と同一」とみられてしまうケースがあるからです。

そもそも、せどりも転売も本来は違法の対象ではなく、通常の商行為として認められているものです。

しかし、世の中には

と呼ばれる転売が存在しているのも事実です。

「不正転売」「悪質転売」とは、事業の営業妨害をしたり、商品を必要としている人のところへスムーズに届かなかったりする高額販売や買い占め行為のことを指します。

たとえば、人気のコンサートやスポーツ観戦のチケット、テーマパークの入場券などを買い占めて高額販売する行為は「不正転売」「悪質転売」にあたります。

チケットの買い占めに関しては、2019年6月14日に「チケット不正転売禁止法」が施行され、違反した場合の罰則も定められました。

※引用:文化庁

チケット不正転売禁止法に関する詳しい内容は、次の記事で解説していますのでご一読ください。

さらに、下記記事ではディズニーチケットと転売に関する詳しい情報を解説していますのでご覧ください。

また、コロナ禍においては、マスクを大量に買い占めてネットなどで高額販売する事例もみられました。(※)

チケットやマスクの不正転売はイメージしやすいかもしれませんが、せどりをおこなう際にも条件やルールを正しく守らないと「違法せどり」に該当するケースがあります

次章で詳しく見ていきましょう。

(※)令和2年3月に「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が決定され、マスクの転売行為(購入価格を超える価格での転売)が禁止になりましたが、現在は解除されています。

違法せどりとみなされる5つのケース

違法せどりと見なされるのは、次の5つのケースです。

  1. 古物商許可証を取得していない
  2. チケットを高額販売している
  3. デジタルコンテンツを無断コピーして販売している
  4. 酒・医薬品などを無許可で販売している
  5. 偽ブランド品を販売している

それぞれ詳しく解説します。

【ケース1】古物商許可証を取得していない

違反行為法令罰則
古物商許可証を取得していない状態で中古品を販売古物営業法違反三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する

※参考:古物営業法

古物商許可証を取得しないまま中古品を販売すると「古物営業法違反」になり、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。

古物商許可証とは、新品以外の古物を売買する際に必要な免許のようなものです。

せどりを実施する際に新品だけを売買する分には必要ありませんが、多くのケースで古物も扱うことになるため、古物商許可証を取得しておいたほうが無難です。

また、意識せずにせどりを続けていると「古物と知らずに古物商許可証を取得しないまま売買していた」という罪を犯すことになりかねません。

「古物」とは、一度使用された物品 〜中略〜 若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。

※引用:古物営業法より

古物営業法のなかで示されている上記の内容は、「未使用品」や「未開封品」であっても一度使用目的で購入したものは古物扱いになるということを述べています。

ちなみに、家庭内で不要になった物をフリーマーケットなどで売る行為は違法にはあたりません。

「継続的に商品を仕入れて販売している人」に古物商許可証の取得が必要になります。

【ケース2】チケットを高額販売している

違反行為法令罰則
特定興行入場券の不正転売不正転売禁止法違反一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科

※参考:特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律

いわゆる「チケットせどり」は、チケット不正転売禁止法によって禁止されている行為です。

チケットせどりを実施した場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が課せられます。

「チケット不正転売禁止法」では、購入者の名前・連絡先を確認したうえで販売されたチケットを、主催者の許可を得ずに定価以上の価格で転売・購入することを禁じています。

なお、次の4つのチケットは「特定興行入場券」には該当せず、「チケット不正転売禁止法」の対象外です。

  1. 招待券など無料で配布されたチケット
  2. 転売を禁止する旨の記載がないチケット
  3. 販売時に購入者または入場資格者の確認が行われていないチケット
  4. 日時指定のないチケット

【ケース3】デジタルコンテンツを無断コピーして販売している

違反行為法令罰則
デジタルコンテンツを無断でコピーまたは販売著作権法違反十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科

※参考:著作権法

デジタルコンテンツとは、文字や画像、図形、音声、映像などの視覚・聴覚的な表現をデジタル形式で表現、記録したものです。

デジタルコンテンツを無断でコピー・販売した場合、著作権法違反に該当し、10年以下の懲役もしくは1千万円以下の罰金、またはその両方が課せられます。

【ケース4】酒・医薬品などを無許可で販売している

違反行為法令罰則
無断で酒を販売酒税法違反一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する
無断で医薬品を販売薬機法違反三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科

※参考:酒税法

※参考:薬機法

4つ目は、許可なく販売してはいけない商材を販売しているケースです。

たとえば、酒類を無許可で販売すると酒税法違反になり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を課せられます。

酒類以外にも、「タバコ」「医薬品」「動物」などは無許可では販売できません。

【ケース5】偽ブランド品を販売している

違反行為法令罰則
偽物のブランド品を販売商標法違反十年以下の懲役
若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科

※参考:商標法

高級ブランドの偽物を販売すると商標法違反になり、10年以下の懲役もしくは1千万円以下の罰金、またはその両方が課せられます。

また、本物だと偽って偽物を販売し、相手が本物だと思って購入した場合、詐欺罪に該当するケースもあります。

せどりと転売

せどりと転売の違いは、販売価格が適正かどうかです。

せどりは商品を安く仕入れ、手数料を上乗せして販売するため「比較的安価で手に入りやすい」など消費者にとっても役立つ面が多いです。

一方で、転売は商品を定価もしくは割引価格で仕入れて高額で販売します。

そのうえ必要以上に買い占める傾向があるため、必要な人に適正な価格で商品が届かないなど倫理面でも問題が発生します。

せどり・転売の実施はリスクも伴う

せどりや転売は、やり方を間違えると法的なトラブルに発展するリスクがあります。

そのうえ、次のようなデメリットも潜んでいるため「お金儲けの手段としてあまりおすすめできない」というのが当サイトの見解です。

【せどり・転売のデメリットの例】

  • 在庫を抱えることも多く、金銭面でのリスクを伴う
  • 行為自体が違法と思われるなど世間的に悪いイメージがある
  • 事業者や顧客とのトラブルが発生することもある

せどりも転売も「仕入れ」が必要ですが、そのためにはある程度の資金を持っておかなければなりません。

また、目当ての商品を仕入れたとしても必ず売れる保証はなく、在庫として残った場合は処分するための費用が発生するケースもあります。

加えて、「知らぬ間にアカウント停止の処分を受ける」「商品の不具合によるクレームが届く」など、事業者や顧客とのトラブルが発生するリスクも潜んでいます。

上記の背景を踏まえ、少しでも不安を感じているなら、せどりや転売の実施は避けるのが賢明です。

なお、転売の実施で事業者とトラブルになる例や、転売が高リスク・低リターンであると考えられる要因に関しては、下記記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

【企業向け】せどりと混同されやすい転売への対策が必要

自社サイトが転売に狙われ、商品が高い価格で転売されると、事業者様に次のような悪影響を及ぼす可能性があります。

【自社商品が転売されることで考えられる被害の例】

    • 品質の担保ができないため、質の低い製品が出回ってしまう
    • 利用者からの信頼を損なう
    • 会社や商品のイメージダウンにつながる
    • 転売屋が正規品より安く販売していた場合、値崩れが発生して売上に悪影響を及ぼす
    • 転売しやすい商品として転売屋に認知され、転売が繰り返される

このような被害を防ぐためにも事業者様には転売対策が求められますが、購入者が転売かどうかを自社で常にチェックする作業は大きな負担がかかります。

そこでおすすめなのが、不正注文検知システムの導入です。

なかでも、かっこ株式会社の「O-PLUX」は、短期間での大量購入といった行動分析やデバイス情報による判定などをおこない、不審に思われる注文を検知することで転売を未然に防止できます。

加えて、利用加盟店累計110,000サイト以上が持つ不正情報を全加盟店で共有することにより、最新の不正手口にも対応できます。

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まとめ

本来、せどりは違法の対象ではなく、通常の商行為として認められているものです。

しかし、次のケースに該当する場合は「違法せどり」とみなされる可能性があります

【違法せどりとみなされる5つのケース】

  1. 古物商許可証を取得していない
  2. チケットを高額販売している
  3. デジタルコンテンツを無断コピーして販売している
  4. 酒・医薬品などを無許可で販売している
  5. 偽ブランド品を販売している

さらに、せどりや転売には次のようなデメリットもあるため、少しでも不安があるなら実施は避けるのが賢明です。

【せどり・転売のデメリットの例】

  • 在庫を抱えることも多く、金銭面でのリスクを伴う
  • 行為自体が違法と思われるなど世間的に悪いイメージがある
  • 事業者や顧客とのトラブルが発生することもある

事業者様は、悪質な転売による被害を防ぐためにも不正注文検知システムの導入など適切な対策が必要です。

下記記事では、転売の現状や企業にもたらす影響を解説していますのでチェックしてみてください。

また、転売屋対策について詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。

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