クレジットカード番号とは、クレジットカードの表面に記載されている14〜16桁の数字のことです。
この番号だけが流出した場合は悪用のリスクは少ないですが、他のカード情報も流出するとクレジットカードを悪用される危険性が高まります。
そこで本記事では、
- クレジットカード番号が流出するケース
- クレジットカードが悪用されているか確認する方法
- クレジットカード番号が流出・悪用された場合に行う手順
- クレジットカード番号の流出・悪用を防ぐ方法
などを解説しますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
クレジットカード番号が流出すると悪用されるおそれがある
クレジットカードには、一般的に下記のような情報が記載されています。
- クレジットカード番号
- 有効期限
- 名義人の氏名
- セキュリティコード(裏面)
冒頭でもお伝えしましたが、クレジットカード番号のみの流出では悪用される危険性は低いです。
しかし、決済に必要な「カード有効期限」や「セキュリティコード」なども一緒に流出すると、悪用されるリスクが高まります。
クレジットカード番号が流出するケース
クレジットカード番号が流出するのは、下記のようなケースです。
【例:クレジットカード番号が流出するケース】
- 店頭でのカード決済時に覗き見された
- カードの紛失・盗難が発生した
- オンライン決済時の入力画面を見られた
- 利用中のECサイトがサイバー攻撃を受けた
このように、カード番号が流出するのは店頭で直接カード番号を見られるケースだけではありません。
通販サイトの決済画面が改ざんされていることに気づかずカード情報を入力してしまい、情報を抜き取られてしまうケースなども存在します。
後ほど「クレジットカード番号の流出・悪用を防ぐ5つの方法」でも紹介しますが、フィッシングやスキミングなど、巧妙な手口でカード番号を不正に入手しようとする犯罪も増加傾向です。
クレジットカード番号が悪用されているかは利用明細で確認する
クレジットカード番号が流出・悪用されていないか確かめるには、カード利用明細で不審な決済がないかを確認します。
確認するポイントは、下記の3つです。
- 利用日と利用金額
- 利用店舗と支払い先名
- 家族カード利用分
まず、クレジットカードを利用した日と利用金額が合っているかを確認します。
カード会社に計上された日付と利用日の日付が一致しない時は、クレジットカードを利用した店舗名を確認しましょう。
店によっては「利用店舗と支払い先名」の記載が違うこともあるので、利用控えを確かめてみるか、明細に記載された利用先へ確認の連絡をしてみてください。
また、家族カードがある方は、家族が利用した分も本カードの利用明細に反映されるので、身に覚えのない請求があったら家族へも利用状況を確認してみましょう。
クレジットカードが悪用されているかの確認方法を詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
クレジットカード番号が流出・悪用された場合に行う3つの手順
クレジットカード番号が流出・悪用されている形跡があったら、下記のような手続きをすぐに行いましょう。
- カード会社に連絡する
- 警察へ被害届を提出する
- カード番号を変更する
手続きの内容を詳しく説明します。
【手順1】カード会社に連絡する
クレジットカードの悪用に気づいたら、すぐにカード会社へ連絡してカード利用停止の手続きを行いましょう。
カード会社の調査によってクレジットカードが悪用されていると認められたら、悪用された分を取り消せるチャージバックという制度を利用できます。
ただし、チャージバックできる期間は取引から120日程度と決められています。そのため、悪用が発覚したらすぐにカード会社に連絡し、チャージバックの申請をするようにしましょう。
チャージバックの申請方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【手順2】警察へ被害届を提出する
カード会社への連絡とあわせて、警察へ被害届を提出しましょう。被害届は最寄りの警察署へ提出します。
被害届を提出すると受理番号が発行されるので、その番号をカード会社にも共有しておけば、補償を受けられる場合があります。
【手順3】カード番号を変更する
クレジットカード番号の悪用・流出が疑われる場合は、カード番号を変更できます。
クレジットカード番号の変更には、カードの再発行が必要です。
ただし、カードの再発行には下記のようなデメリットがあることも理解しておかなければなりません。
- 再発行手数料がかかる
- 公共料金など、カード支払い登録していたものは再登録の必要がある
- 再発行されるまでには時間がかかる
これらのデメリットを考慮すると、そもそもカード番号が流出・悪用されないように、普段から対策しておくことをおすすめします。
未然にクレジットカード番号の流出・悪用を防ぐ5つの方法
悪意ある第三者が不正にクレジットカード番号を入手する方法には、下記のような手口があります。
手口 | 方法 |
---|---|
フィッシング | Webサイトやメールを偽装して、個人情報などを不正に抜き取る |
スパイウェア | パソコンに不正なソフトをインストールして個人情報を収集・送信する |
サーバーハッキング | 悪意のある攻撃者が端末に不正アクセスする行為 |
スキミング | スキマーと呼ばれる機器を使用し、カード情報を抜き取る |
クレジットカードの窃盗 | 現物のカードを盗み、カード情報を入手する |
巧妙な手口でクレジットカード番号を不正に入手する犯罪が増えているので、個人でできる対策をしっかり行いましょう。
【方法1】ナンバーレスカードを利用する
ナンバーレスカードとは、券面にカード番号がないカードのことです。
カード番号が書かれていないため、「クレジットカード番号」「有効期限」「セキュリティコード」などの情報を盗み見られる心配がありません。
店舗などの決済で、クレジットカードを頻繁に利用する方におすすめの対策方法です。
一方で、番号が記載されたカードで決済する方には下記のような対策があります。
- 片方の手で番号を隠す
- 周囲に人がいないか確認する
番号を覗き見されないよう十分に注意しましょう。
【方法2】タッチ決済を利用する
タッチ決済とは、カードを端末にかざして決済する方法です。
専用の機械を使ってカード情報を抜き取る「スキミング」に有効な対策です。
ただし、タッチ決済は多くの場合1万円程度しか決済できないデメリットもあるため、利用金額によっては決済手段として適さないこともあります。
なお、スキミングの手口や対策に関しては、下記の記事で詳しく解説していますのでチェックしてみてください。
【方法3】本人認証サービスに対応したクレジットカードを使う
インターネット上でクレジットカード決済を行う場合は、本人認証サービス(3Dセキュア)に対応したカードを使うのがおすすめです。
本人認証サービス(3Dセキュア)では、下記のような情報の入力を求められます。
- 3Dセキュア認証用のID
- パーソナルメッセージ
- パスワードの入力
これらの情報を把握していないとカード決済ができないため、本人認証サービスに対応したカードは悪用対策に効果的です。
なお、本人認証サービスを利用する場合、ユーザー側でパスワードの設定が必要になります。
本人認証サービスの利用方法や概要を詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
【方法4】カード利用通知を設定しておく
クレジットカードの悪用被害を最小限に抑えるためには、こまめな利用明細のチェックが有効です。
ただし、頻繁に利用しないクレジットカードは確認する機会が減ってしまい、悪用に気づかないことがあります。
その対策として、クレジットカードを利用したら通知するように設定しておくのがおすすめです。
通知方法はカード会社によってさまざまですが、一般的に下記のような方法があります。
- メール
- アプリのプッシュ通知
- LINE
クレジットカード利用の通知方法についてはカード会社のサイトを確認するか、直接問い合わせてみると良いでしょう。
【方法5】フィッシング詐欺での被害を防ぐ
悪用者に個人情報を詐取される「フィッシング詐欺」の被害に遭うと、カード番号が流出するリスクがあります。
フィッシング詐欺は「カード会社やショップ担当者などを装ってメールを送信し、偽のサイト(フィッシングサイト)へと誘導する」などの手口があります。
このようなメールにURLが記載されていた場合、偽サイトに誘導するためのURLではないか疑うことが大切です。
そして、事前に公式サイトのURLをブックマーク登録しておくなど「正しいURLにアクセスするための方法」を確立しておきましょう。
下記の記事では、フィッシング詐欺の事例と被害を防ぐ対策を紹介していますので、ぜひご参照ください。
企業にもクレジットカード番号の悪用を防ぐ対策が求められる
クレジットカード番号が悪用されて不正利用が起こると、企業側はチャージバックの対応に迫られて企業成績に悪影響が出るおそれがあります。
実際に、2023年の1月〜3月期のクレジットカード不正利用額は、前年の同時期より21億円も増加していました。
カード不正は手口も巧妙化しており、自社の対策だけで不正利用を完全に防ぐのは難しくなっています。
そこでおすすめなのが、最新の不正手口にも対応できる不正注文検知システムの導入です。
たとえば、かっこ株式会社の「O-PLUX」は、加盟店累計110,000サイト以上の注文データを日々審査しています。
そして、加盟店のサイトで発生した不正の例を共有し、他のサイトでの不正検知にも活かすため、最新の不正手口にも対応することが可能です。
「O-PLUX」は、チャージバックや不正転売が起こりやすい多くの業種で導入されており、不正注文の検知率が高いことも評価されています。
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まとめ
クレジットカード番号とセキュリティコードなどが一緒に流出すると、カードを悪用される危険性が高まります。
クレジットカード番号の盗用被害額は年々増加傾向にあるため、個人でできる対策はしっかり行いましょう。
【未然にクレジットカード番号の流出・悪用を防ぐ5つの方法】
- ナンバーレスカードを利用する
- タッチ決済を利用する
- 本人認証サービスに対応したクレジットカードを使う
- カード利用通知を設定しておく
- フィッシング詐欺での被害を防ぐ
年々巧妙化するクレジットカード不正による被害を減らすためには、個人での対策とあわせて企業側の対策も重要です。
カードの不正利用でチャージバックが発生すると、購入された商品は企業に返品されず、商品代金も戻ってこないため、企業にとっては大きな損失につながります。
最新の手口にも対応できるよう、不正注文検知システムの導入などで不正利用をさせない仕組み作りが必要です。