「キャリア決済」を利用すると、EC事業者は購入者が契約するキャリア(電気通信事業者)を介して商品代金の支払いのやり取りをすることになります。
この記事では
- キャリア決済の仕組み
- キャリア決済を導入した場合のメリット・デメリット
- キャリア決済導入の手順
- キャリア決済の導入で大きな利点が見込める業種
などの情報をまとめました。
キャリア決済の導入を検討する際に、参考になれば幸いです。
目次
キャリア決済とは商品代金を通信サービス料金と合算で決済できる仕組み
キャリア決済とは、商品代金を通信サービス料金と合算して決済する仕組みです。
- NTTドコモ(ドコモ払い)
- au(auかんたん決済)
- ソフトバンク(ソフトバンクまとめて支払い)
といった3大キャリアが提供しています。
細かい契約内容はキャリア毎に異なるため公式サイトを確認しましょう。
また多くの決済代行会社で、3社のキャリア決済を一括導入できるメニューが用意されていますので、契約中の決済代行会社の情報も確認してみましょう。
事業者がキャリア決済を利用するメリット
このキャリア決済をEC事業者が導入するメリットは
- 新しい層の購入者にアプローチできる
- リアルタイムの入金通知がある
- 代金未回収リスクがない
という3点です。
1.新しい層の購入者にアプローチできる
1つ目のメリットは、新しい層の購入者にアプローチできるという点です。
キャリア決済は3大キャリアと契約をしている購入者であれば基本的に誰でも利用可能です。
また、決済時に現金やクレジットカード情報は不要で、設定したIDやパスワードの入力だけで利用できます。
(※一部自動決済を導入しているキャリアもあります)
- クレジットカードを契約していない
- インターネット上でクレジットカード番号などの入力を控えたい
- 銀行振り込み・コンビニ支払い・代引き支払いなどに抵抗がある
といった購入者層にもアプローチできるようになります。
2.リアルタイムの入金通知がある
2つ目のメリットはリアルタイムの入金通知がある点です。
購入者がキャリア決済を利用した場合、すぐにキャリアから購入者と事業者の両方に購入完了の通知が届きます。
商品発送などもスムーズに行うことが可能です。
3.代金未回収リスクがない
3つめのメリットは代金未回収リスクがないという点です。
キャリア決済では、決済処理が完了した時点でキャリアが商品代金の債権を譲り受けます。
そのため、購入者の未払いによる代金未回収のリスクは発生しません。
事業者がキャリア決済を利用するデメリット
キャリア決済のデメリットは、他の決済方法と比べて手数料が割高なこと、システムの仕様がキャリア毎に異なる点などがあります。
手数料については、導入メリットとの比較で判断していくことになります。
システム面で開発負担等が重いようであれば、3社のキャリア決済を一括で導入できる決済代行会社を活用する方法もあります。
キャリア決済導入の手順
各キャリアのキャリア決済を個別導入する場合は、公式サイトで詳細を確認して進めましょう。
継続課金サービスなどで多く導入されているキャリア決済
キャリア決済は一般的になりつつありますが、なかでも多く導入されているのが
- 会費などが発生する継続課金系サービス
- デジタルコンテンツ(音楽や動画、記事配信など)
などです。
クレジットカードを持っていない若年層に人気があったり、単価は安くとも継続的な契約を結んだりするような商品・サービスでキャリア決済導入のメリットが大きいと言えます。
自社の運営方針に合わせて決済方法の充実化を
キャリア決済を導入した場合、
- 新しい層の購入者にアプローチできる
- リアルタイムの入金通知がある
- 代金未回収リスクがない
といったメリットがあります。
自社で扱っている商品・サービスなども踏まえ、ご検討ください。