「証券口座が乗っ取られることってあるの?」
「証券口座が乗っ取られたらどうすればいい?」
など、証券口座が乗っ取られてしまうかもしれない、または乗っ取られて不安を感じている方はいませんか?
近年、フィッシング詐欺の増加に伴い、証券口座の乗っ取り被害が深刻化しています。
また、有名投資家のテスタ氏も被害に遭ったことから、証券口座乗っ取りの危険性は無視できません。
この記事では、
- 証券口座が乗っ取られているか確認する方法
- 証券口座が乗っ取られたときにすぐに行うべき対処法
- 証券口座が乗っ取られたときの補償の有無
などを解説していきます。
証券口座を持っている全ての方へ向けて、有益な情報を発信しておりますので、必ず最後までお読みください。
なお、近年の証券口座乗っ取り被害の多発によって、金融機関をはじめ、さまざまな企業が自社のなりすましが原因による顧客のアカウント乗っ取りの危険性を感じたことでしょう。
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目次
【注意】証券口座が乗っ取られるって本当?
証券口座を持っている方は、誰もが乗っ取られる可能性があります。
証券口座が乗っ取られてしまうと、株価操縦のための踏み台として、株式が勝手に売買されるなどの不正被害を受ける恐れがあります。
以前までは、犯罪者が証券口座本人の確認書類を偽造した上で、証券口座と同名義の銀行口座を不正に開設し、本人が保有する有価証券を勝手に売却して不正口座に送金するなどの手口が主流でした。
ただし、昨今では証券会社も不正対策を強化し、出金時は本人認証を挟むため上記の不正は以前と比べて実行が難しくなってきていることから、フィッシング詐欺などでログイン情報を窃取し証券口座を乗っ取り、株価を操作して利ざやを稼ぐ「株価操作」が手口として多くなってきています。
万が一に備えて、証券口座乗っ取りの確認方法や対処法などを覚えておくようにしましょう。
「証券口座」と「乗っ取り」それぞれ解説
初めに、「証券口座」と「乗っ取り」について、それぞれの用語を解説をしていきます。
「証券口座」とは、株式や投資信託などの金融商品を売買するために、証券会社に開設する口座のことを言います。
銀行口座のような日常的なお金の出し入れを行うのではなく、投資を目的とした口座です。
証券口座は資産運用の基盤となりますが、セキュリティを万全にしておかなければ乗っ取りなどの被害に遭いやすくなります。
「乗っ取り」とは、第三者がアカウントや口座に不正アクセスして制御し、不正操作・不正取引を行うことを言います。
乗っ取りの被害に遭うと、パスワードや個人情報が窃取され、金銭的な被害が発生する恐れがあります。
アカウント乗っ取りについては、以下の記事でも詳しく解説しておりますので気になる方はお読みください。
なお、近年フィッシング詐欺の手口が巧妙化してきており、個人情報窃取による証券口座の乗っ取りやカード不正利用が後を絶ちません。
2025年初頭から多発している証券口座の乗っ取りも、ほとんどがフィッシング詐欺により個人情報を窃取されたことが原因とされています。
フィッシング詐欺の手口については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので参考にしてください。
それでは、実際に証券口座が乗っ取られてしまった実例を、以下で紹介していきます。
有名投資家「テスタ氏」も証券口座が乗っ取られる
著名な投資家テスタ氏の証券口座が乗っ取られる事件が発生し、多くの投資家に衝撃を与えました。
乗っ取られました
証券会社は楽天証券です— テスタ (@tesuta001) May 1, 2025
テスタ氏は、二段階認証の確認メールがきたことを不審に思い、注文履歴を確認したところ身に覚えのない履歴があったことで、証券口座の乗っ取りに気付いたそうです。
ウイルスソフトを二重に入れて毎日スキャンもしていたそうで、ログイン情報の流出経路が全く分からないとのことです。
このように、セキュリティ対策を行っていたとしても証券口座が乗っ取られてしまうため、証券口座を持っている誰もが乗っ取りの被害に遭う可能性があるということです。
【心配な方必見!】証券口座が乗っ取られているか確認する方法3つ
自分の証券口座が乗っ取られているか心配なときは、以下の3つの確認を行いましょう。
- ログイン履歴サービスで確認する
- 身に覚えのない注文完了メールが届いていないか確認する
- 各証券会社のカスタマーサポートへ連絡する
それでは、以下でそれぞれの確認方法を詳しく紹介していきます。
【確認方法1】ログイン履歴サービスで確認する
証券口座が乗っ取られているか心配なときは、まずログイン履歴を確認することが重要です。
ログイン履歴サービスを提供している証券会社では、アカウントへのログイン日時を見ることができます。
もし不審なログインを発見した際は、速やかに証券会社のカスタマーサポートに連絡し、指示を仰ぎましょう。
【確認方法2】身に覚えのない注文完了メールが届いていないか確認する
証券口座が乗っ取られているかを確認する方法の1つに、メールのチェックがあります。
もし、身に覚えのない注文完了メールが届いていたら、不正アクセスの可能性が高いです。
また、メール自体が偽メール(フィッシングメール)の可能性もあるため、送信元アドレスが公式のものかも確認するようにしましょう。
フィッシングメールの見分け方や実例については、以下の記事で詳しく解説しておりますので参考にしてください。
【確認方法3】各証券会社のカスタマーサポートへ連絡する
証券口座が乗っ取られているか不安な場合、最も直接的な確認方法は証券会社のカスタマーサポートに連絡することです。
連絡時には、必ず公式サイトに記載の連絡先を利用してください。
もし不安を煽るようなメールが届いた場合は、偽メール(フィッシングメール)の可能性も疑い、メールに記載されているURLからサイトに入ることは絶対にしないでください。
証券口座が乗っ取られた!すぐに行うべき対処法5つ
前章では証券口座が乗っ取られているかの確認方法をお伝えしましたが、その確認で証券口座の乗っ取りが判明した場合は、早急に以下の対処法を行うようにしましょう。
- 口座の一時凍結を依頼する
- 身に覚えのない取引履歴を記録しておく
- サイバー犯罪相談窓口に連絡する
- パスワードを使いまわしている場合は全て変更する
- クレジットカード情報が盗まれていないか明細を確認する
証券口座が乗っ取られたときは、これらの対処法が非常に重要になるため、1つ1つどのように対応していけばいいのかを詳しく解説していきます。
【対処法1】口座の一時凍結を依頼する
証券口座が乗っ取られた場合、最初にすべきは口座の一時凍結を証券会社に依頼することです。
これは不正取引を防ぎ、資産流出を最小限に抑えるために重要な対応です。
速やかに証券会社のカスタマーサポートに連絡し、口座番号や個人情報を準備して状況を説明しましょう。
なお、証券会社に連絡して依頼するときは、必ず公式サイトに記載の連絡先を利用するようにしましょう。
【対処法2】身に覚えのない取引履歴を記録しておく
証券口座が乗っ取られた場合は、身に覚えのない取引履歴を記録し、取引日、取引内容、金額などをスクリーンショットしておくようにしましょう。
この記録は、証券会社や警察への報告時に役立ちます。
また、ログイン履歴を確認し、見知らぬデバイスやIPアドレスからのログインがないかを調べておきましょう。
【対処法3】サイバー犯罪相談窓口に連絡する
証券口座の乗っ取りが発覚したら、口座を一時凍結した後に、サイバー犯罪相談窓口に連絡することが重要です。
警察や専門機関が設置する窓口では、被害の詳細や証拠を提供することで、適切な助言と法的手続きの案内を受けることができます。
ログイン履歴や不正取引の記録があれば、調査がスムーズに進むでしょう。
その他、関係各所へ連絡する
専門家から適切なアドバイスを受けたい場合は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)などの公的機関が設けている相談窓口へ連絡するのもいいでしょう。
金銭的な被害が発生しているときの自己判断は危険です。
冷静になって専門家がいる相談窓口を利用するようにしましょう。
【対処法4】パスワードを使いまわしている場合は全て変更する
乗っ取られた証券口座と同じパスワードを他でも使いまわしている場合は、全て変更するようにしてください。
同じパスワードを複数のサービスで使用すると、一箇所で情報が漏洩した際に他のサービスでも不正アクセスのリスクが高まります。
二要素認証を導入するなど、パスワードだけでなく追加の認証ステップを設けることで、ハッキングリスクを低減できます。
二要素認証の設定のやり方については、以下の記事で詳しく解説しておりますので参考にしてください。
【対処法5】クレジットカード情報が盗まれていないか明細を確認する
証券口座が乗っ取られると、クレジットカード情報も同時に盗まれる可能性があります。
特に乗っ取られた証券口座とカード情報が登録してあるECサイトで同じパスワードを使いまわしている場合、不正利用のリスクは高まります。
早急にパスワードを変更することと、万が一不正利用に遭ったときに被害に早く気付くためにも、定期的に明細を確認するようにしましょう。
もしクレジットカードの不正利用が発覚した場合は、以下の記事で返金をしてもらう手順を紹介しておりますのでお読みください。
なお、証券口座が乗っ取られてしまった場合の対処法はこちらで画像にまとめてありますので、再度確認してみましょう。
証券口座が乗っ取られたときの補償は?
証券口座が乗っ取られたときに気になることは、証券会社からの補償の有無です。
2025年初頭から多発している証券口座の乗っ取り被害に遭われた方もいらっしゃるでしょう。
最新の報道によると、大手ネット証券会社5社は顧客への被害補償を原則として一部にとどめる方向で、最終調整に入っているとのことです。
また、大手対面証券会社4社は最大で「原状回復」に応じる方針を示しているとのことで、ネット証券会社と対面証券会社で対応が分かれるのではないかと言われています。
※引用:朝日新聞
ただし、ID・パスワードなどの管理状況やセキュリティ設定状況によっては、補償対象外になる場合があります。
自分が補償対象内であるのか、どれだけの補償が可能であるのかは各証券会社と状況によって異なりますので、証券会社からの連絡を待つようにしましょう。
まとめ
この記事では、証券口座乗っ取りの確認方法や対処法、補償の有無について解説しました。
証券口座が乗っ取られているか確認する方法は、
- ログイン履歴サービスで確認する
- 身に覚えのない注文完了メールが届いていないか確認する
- 各証券会社のカスタマーサポートへ連絡する
の3つです。
もしこの確認により、証券口座が乗っ取られていることが判明したら、
- 口座の一時凍結を依頼する
- 身に覚えのない取引履歴を記録しておく
- サイバー犯罪相談窓口に連絡する
- パスワードを使いまわしている場合は全て変更する
- クレジットカード情報が盗まれていないか明細を確認する
これらの5つのこと早急に行うようにしましょう。
2025年初頭から多発している証券口座の乗っ取り被害を受けてしまった場合は、大手証券会社をはじめ、いくつかの証券会社が補償を行う方針を示しています。
ただし、セキュリティ管理不足などが原因で証券口座の乗っ取り被害に遭ってしまった場合は、補償対象外になることもあるため、各証券会社からの連絡を待ちましょう。
証券口座を持っている誰もが乗っ取りの被害に遭う可能性はありますので、二要素認証を利用したり、怪しいメールから個人情報を入力しないことを心がけましょう。
個人ができるフィッシング詐欺対策については、以下の記事で初心者にも分かりやすく解説しておりますのでぜひ参考にしてください。
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