「住所を悪用した不正注文を減らしたい」
「誤配送にどんなリスクがあるのか気になる」
このようなお悩みはありませんか?
EC事業者様にとって、住所を悪用した不正注文の増加は利益の減少に直結します。また、不正の手口も巧妙化しているため、適切な対策を講じることが重要です。
そこで本記事では、
- 住所を悪用した不正注文の現状
- 誤配送によるリスク
- 住所を悪用した不正注文を防ぐための3つの対策
などをお伝えします。
不正注文の現状を知りたい方や被害を少なくしたいとお考えの方は、ぜひご一読ください。
なお、セキュリティ対策を専門とする弊社(かっこ株式会社)では、不正対策について3分で理解できる資料を無料配布しています。
被害改善ケースも紹介していますので、ぜひご活用ください。
住所を悪用した不正注文の現状
住所を悪用した不正注文を防ぐためには、どのような不正手口があるのか現状を把握することが大切です。
そこで、住所を悪用した不正注文の手口として次の2つを紹介します。
- 存在しない住所を悪用した不正注文が散見される
- 空き家を含む空き室を悪用した不正手口が増加している
さっそく、ひとつずつ見ていきましょう。
存在しない住所を悪用した不正注文が散見される
EC事業者の被害事例として、存在しない住所を悪用した不正注文が散見されます。
悪用者の主な目的としては、
- いたずら注文による特定のサイトへの嫌がらせ
- アフィリエイト報酬の獲得
- 不正に取得したクレジットカードが決済できるかの確認
など、ケースバイケースです。
たとえば、悪意あるアフィリエイターが不正入手した第三者のクレジットカードで決済をおこない、「住所欄」には存在しない住所を入力して成果報酬を得る手口がみられます。
また、「不正に取得したクレジットカードが決済できるかの確認」に存在しない住所が悪用される事例も少なくありません。
具体的には、まずセキュリティの甘いECサイトで決済ができるか確認し、決済できた場合には本格的に狙いたいECサイトで不正注文がおこなわれるケースがあります。
空き家を含む空き室を悪用した不正手口が増加している
空き家を含む空き室を悪用した不正手口も増えています。
具体的な手口としては、荷物の配送先を空き室に指定し、不法侵入して荷物を受け取るものです。
「アパートやマンションの空き室で商品を受け取るアルバイト」も存在し、組織的に犯行がおこなわれることもあります。
配送先の住所が空き室かどうかを確認するのは非常に手間で、EC事業者様にとっては負担が大きくなるため、不正対策に頭を悩ませる企業も少なくありません。
不正注文を放置するとどうなる?被害例を4つ紹介
不正注文による商品の誤配送には商品が無くなる、配送コスト、不必要な作業の増加などのリスクがあります。
実際に以下のような被害例があり、使われていない住所への商品の発送は注意しなければなりません。
- 食料品やサプリメントなど賞味期限のある品物の廃棄ロスにつながる
- 商品返送による手間とコストが増える
- 悪質転売によってブランドの価値が低下する
- 廃棄ロスやブランド毀損の影響から利益が減少する
このように企業にとって、不正注文による誤配送の増加は売上利益の減少に直結してしまいます。
詳しく見ていきましょう。
【被害例1】食料品やサプリメントなど賞味期限のある品物の廃棄ロスにつながる
住所を悪用した注文のひとつに、「なりすまし注文」があります。
たとえば、悪意ある第三者が他人の住所を入力して商品を注文し、配送業者が届けると
- 「注文していない」
- 「この家に該当者は存在しない」
と言われ、受け取りを拒否されてしまうケースなどです。
注文された商品が食料品やサプリメントなど賞味期限のある品物の場合、廃棄ロスにつながってしまいます。
なお、なりすまし注文の特徴や対応策に関しては、次の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。
【被害例2】商品返送による手間とコストが増える
近年は「なりすまし注文」のほかに「いたずら注文」も増えています。
いたずら注文の場合、配送先に指定されるのは実在する住所ではなく架空の住所です。
いたずら注文による商品が返送されてしまうと廃棄せざるを得ないケースも多く、物流と廃棄にかかる手間やコストが発生してしまいます。
【被害例3】悪質転売によってブランドの価値が低下する
不正注文する悪用者は、転売でのお金稼ぎを目的としているケースも少なくありません。
転売されたあとの商品は事業者側で品質を担保できないため、劣化した商品が出回ってしまうこともあります。
品質劣化によるブランド毀損を避けるためにも、不正注文の削減に向けた対策が求められます。
【被害例4】廃棄ロスやブランド毀損の影響から利益が減少する
ここまでお伝えしたきたように、不正注文を放置すると廃棄ロスやブランド毀損の影響から利益の減少につながります。
また、「あの企業は不正対策ができていない」とレッテルを貼られ、利用者が離れてしまったり社会的信用を失ったりするリスクもあります。
続いて、具体的にどのような対策が必要なのか見ていきましょう。
住所を悪用した不正注文を防ぐための4つの対策
住所を悪用した不正注文・商品の誤配送を防ぐための対策を4つ紹介します。
- 地図アプリケーションなどで配送先住所を確認する
- 過去に不正のあった注文情報と比較してチェックする
- 出荷前に住所の存在を判定できるサービスを導入する
- 空き家情報を活用した不正注文検知サービスを導入する
自社のリソースも考慮しつつ、できる対策から開始することが重要です。
【対策1】地図アプリケーションなどで配送先住所を確認する
1つ目は、Googleマップをはじめとする地図アプリケーションを活用し、配送先住所を確認する方法です。
注文時の情報と照らし合わせながら、実際に建物が存在するのかチェックします。
ただし、注文件数が多いとチェックする手間も増えるため、担当者の負担が大きくなってしまう点に注意が必要です。
【対策2】過去に不正のあった注文情報と比較してチェックする
過去に不正のあった注文情報を蓄積し、不正チェックに利用する方法です。
具体的には、
- 同姓同名の注文者がいないか
- 同じ住所の注文者が存在しないか
など、過去に不正のあった注文情報と比較してチェックをおこないます。
しかし、作業が煩雑になるうえ、注文件数が多いほど確認漏れなどのミスを招きやすくなるリスクがあります。
チェック作業を効率化しつつ、ミスの削減も求めるのであれば、外部サービスを活用するのもひとつの手です。
【対策3】出荷前に住所の存在を判定できるサービスを導入する
3つ目は、出荷前に住所の存在を判定できるサービスを導入することです。
たとえば、かっこ株式会社の「O-PLUX」は、注文時の住所が存在するかどうかを出荷前に判定できる不正注文検知サービスです。
4,000万件を超える「住所確認サービス」と連携しており、膨大な住所データと最新技術を融合させることで、高い精度での不正判定を実現しています。
O-PLUXを導入すると自動で不正注文を検知でき、人での目視チェックより効率良く不正行為をモニタリングすることが可能です。
サイトごとに個別の不正検知ルールも設定できる「O-PLUX」について、導入を検討したい方は以下のバナーをクリックのうえご確認ください!
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「O-PLUX」が住所確認サービスと連携した背景には、ネット通販において、
- 存在しない住所を悪用した不正注文が多くみられること
- 存在しない住所を用いた悪質転売が多発していること
などがあり、実際に「O-PLUX」を悪質転売対策として導入している企業の注文データのうち、住所確認サービスで「問題あり」と判定された注文は12.0%に及びました。
また、「O-PLUX」と住所確認サービスの連携を開始したことで、導入企業は次のような効果を期待できます。
ジオテクノロジーズが提供するWebAPIサービス「住所確認サービス」との連携を開始し、4,000万件を超える住所データを「O-PLUX」の外部DBとして活用することで、注文時の住所が存在するか否かを出荷前に判定することが可能となり、ネット通販事業者における住所確認業務の削減を実現するとともに、いわゆる悪質転売によるブランド毀損や、商品の返送による食品廃棄ロス等の防止も期待できます。
引用:「PR TIMES」
【対策4】空き家情報を活用した不正注文検知サービスを導入する
野村総合研究所の発表(※)によると、日本の空き家率は2033年に30.2%まで増加することが見込まれています。
空き室を悪用した不正手口が増え続けていることもあり、EC事業者様には相応の対策が求められます。
そこでおすすめなのが、空き家情報を活用した不正注文検知サービスの導入です。
かっこ株式会社の「O-PLUX」は、約69万件(2022年5月時点)の空き室情報を持つ「LIFULL HOME’S」と連携しています。
そのため、空き室を悪用した不正手口に対して、網羅的に審査することが可能です。
「O-PLUX」は怪しい注文にだけ追加認証を実施し、正常な注文はそのまま商品出荷へと進むため、ユーザビリティを損なうことがありません。
先ほどお伝えしたように、「O-PLUX」はネット通販事業者における住所確認業務の削減を実現し、悪質転売によるブランド毀損や商品の返送による食品廃棄ロスなどの防止も期待できるサービスです。
参考:「野村総合研究所」
まとめ:住所を悪用した不正注文への対策を進めよう
不正注文による商品の誤配送を放置すると、次のようなリスクがあります。
- 食料品やサプリメントなど賞味期限のある品物の廃棄ロスにつながる
- 商品返送による手間とコストが増える
- 悪質転売によってブランドの価値が低下する
- 廃棄ロスやブランド毀損の影響から利益が減少する
上記のリスクを回避するために有効な対策は、下記の4つです。
- 地図アプリケーションなどで配送先住所を確認する
- 過去に不正のあった注文情報と比較してチェックする
- 出荷前に住所の存在を判定できるサービスを導入する
- 空き家情報を活用した不正注文検知サービスを導入する
EC事業者様にとって、住所を悪用した不正注文の増加は利益の減少に直結します。
「なりすまし注文」や「いたずら注文」が増えているだけではなく、不正の手口も巧妙化しているため、専門的な対策が必要です。
弊社では、ECサイトの危険度を診断できる「不正リスクセルフチェックシート」を無料配布しています。
直近の不正の傾向もまとめていますので、ぜひご活用ください!