経済産業省は、2025年を目処にすべてのEC加盟店への3Dセキュア導入を目指す方針を発表しました。
しかし、同時に考えておきたいのが、3Dセキュアの導入でカゴ落ち(離脱率)リスクが増加することへの対策です。
そこで本記事では、
- 3Dセキュア導入でカゴ落ち(離脱率)が増加する2つの原因
- カゴ落ちによってEC事業者が被るリスク
- 3Dセキュアのカゴ落ち対策としておすすめの方法
などをお伝えします。
\大手事業者の3Dセキュアと不正検知システムの併用事例あり/ ※2022年10月より3Dセキュア2.0に移行となり、3Dセキュア1.0は提供が終了となります。
3Dセキュア2.0についてはこちらをご参照ください。
目次
3Dセキュア導入で発生する「カゴ落ち」とは
カゴ落ちとは、ECサイト利用者が商品をカートに入れたものの、購入には至らずサイトから離脱することです。
サイトを離れてしまう原因はいくつか考えられますが、そのひとつに「3Dセキュア」があります。
3Dセキュア導入の義務化が本格化してきた一方で、まだ導入していない事業者様のなかには「カゴ落ちが発生するリスク」を不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
実際に、3Dセキュア導入で発生するカゴ落ちにより、販売機会が損なわれているケースは少なくありません。
では、なぜ3Dセキュアを導入するとカゴ落ちが増加してしまうのでしょうか。
次の章で詳しく解説します。
3Dセキュア導入でカゴ落ち(離脱率)が増加する2つの原因
3Dセキュア導入でカゴ落ち(離脱率)が増加する主な原因は、下記の2つです。
- 決済までの手続きが増えて手間に感じる
- 諸外国に比べて3Dセキュアが普及していないため抵抗がある
ひとつずつ見ていきましょう。
【原因1】決済までの手続きが増えて手間に感じる
ECサイトに3Dセキュアを導入すると、購入者は決済前に「認証情報」を入力する作業が増えます。
▼3Dセキュア認証画面で入力する「認証情報」の例
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入力作業が増えることで、決済に行き着く前に面倒だと感じられてしまい、カートに商品を入れたまま離脱する購入者が増えるのです。
何とかパスワードの入力を済ませても、エラーが出てあきらめたり、逆に怪しんだりしてサイトから離れてしまう購入者もいます。
また、「パスワードをいちいち覚えていられない」という理由で、3Dセキュアを嫌がる購入者も少なくありません。
【原因2】諸外国に比べて3Dセキュアが普及していないため抵抗がある
不正対策が進む諸外国と比較して、日本ではECサイトへの3Dセキュア導入が遅れているのが現状です。
たとえばEU圏内では、ほぼすべてのEC加盟店で3Dセキュアの導入が進んでいます。
※EMV-3DSとは「3Dセキュア2.0」のことです。
※引用:経済産業省
一方、日本での3Dセキュア導入は、旅行系や電子マネー・ゲームサイトなどが多いと言われています。
そのため、これらを利用しない人にとって3Dセキュアによる本人認証はマイナー体験であり、抵抗を感じてしまうことがあるのです。
3Dセキュアのカゴ落ちでEC事業者が被るリスク
3Dセキュアのカゴ落ちでEC事業者が被るリスクとして、販売機会の損失による売上の減少が挙げられます。
購入者がECサイトを離脱する原因は、
- 「送料負担が大きかった」
- 「購入直前で気が変わった」
など複数あり、サイト運営者側でコントロールできないものが存在することも事実です。
しかし、3Dセキュアによるカゴ落ちは、スムーズに決済が進んでいれば売上につながっていた可能性が高いだけに、非常に残念なケースです。
さらに、1度面倒な体験をすると、購入者が次回以降にそのサイトへ訪れなくなる可能性も否めません。
3Dセキュア導入は、クレジットカードの不正利用を防ぐ対策のひとつですが、導入することで売上に悪影響を及ぼすリスクがあることも念頭に入れておきたいところです。
ECサイトの改善についてのお役立ち資料は以下のボタンからぜひダウンロードしてください。
【離脱の原因は他にもある?】EC改善に関するお役立ち資料のDLはこちら
3Dセキュア2.0の活用でカゴ落ちは防げるのか
前提として、3Dセキュア2.0の目玉である「リスクベース認証」では、カゴ落ちリスクを軽減できるといわれています。
リスクベース認証は、カード不正の疑いがあるときだけ追加認証が求められるため、正常利用の購入者が認証情報を入力する手間を省けるからです。
ただし、3Dセキュア2.0の活用でカゴ落ちのリスクがなくなるわけではありません。
なぜなら、購入者による3Dセキュア2.0の登録が事前になされていない場合、正常利用でも認証を求められるケースがあるからです。
また、3Dセキュア2.0を導入したからといって、不正利用を100%防げるわけではありません。
不正集団による不正の手口は年々巧妙化しており、今後何らかの手を使いリスクベース認証を突破してくることが考えられます。
加えて、3Dセキュア2.0は「リスクベース認証の精度にばらつきがある」との報告もあり、認証を通り抜けてしまった場合、不正を防ぐことができません。
下記記事では、3Dセキュア2.0が突破されたときのリスクと対策を詳しく解説していますのでご参照ください。
3Dセキュア導入義務化に向けてカゴ落ちの対策は必須
2022年10月、経済産業省による「クレジット取引セキュリティ対策協議会」が開かれました。
この話し合いのなかで、EC事業者に3Dセキュア2.0(EMV3DS)の導入を義務づける方針が明らかにされています。
具体的には、2025年を目処にすべてのEC加盟店での導入を目指すこととなりました。
EC事業者へ3Dセキュア2.0導入を義務づけることは、「購入者への啓発の観点からも望ましい」とされたのです。
※参考:経済産業省
これにより、今後EC事業者が3Dセキュア2.0を導入することは避けられず、それに伴うカゴ落ち対策も重要度が増すことになります。
3Dセキュアのカゴ落ち対策として不正注文検知システムの併用がおすすめ
3Dセキュアのカゴ落ち対策として、不正注文検知システムの併用がおすすめです。
その理由として、不正注文検知システムを導入することで享受できる下記2つのメリットをもとに解説します。
- 不正対策の強化
- カゴ落ちリスクの減少
前述したように、3Dセキュア2.0はリスクベース認証を突破される恐れがあり、もし不正利用が続いた場合は承認率が下がってしまいます(結果的にカゴ落ちリスクが上がる)。
その点、不正注文検知システムは、過去の不正データをもとに最新の不正手口にも対応しやすいサービスです。
つまり、3Dセキュア2.0のリスクベース認証を突破された場合でも、不正注文検知システムが不正と思わしきユーザーをブロックすることで、自社サイトの不正被害を防止できます。
▲不正注文検知システム「O-PLUX」の仕組み
また、不正注文検知システムの場合、正常利用のお客様は最小限の購入フローで決済まで進むため、カゴ落ちリスクを減少できます。
たとえば、かっこ株式会社の「O-PLUX」は、画面遷移が通常の見た目と変わらないことも評価され、これまで累計110,000以上のサイトに導入されてきました。
\導入企業様のインタビューを公開中!/
導入事例一覧はこちら
このように、不正注文検知システムの導入はお客様にセキュリティ面での安心を提供しつつ、サイトの離脱率を抑制するための方法としても効果的です。
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まとめ:3Dセキュア導入によるカゴ落ち対策を強化しよう
3Dセキュア導入で発生するカゴ落ちの原因やリスク、対策を紹介しました。
ここで、本記事の内容をまとめます。
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今後、3Dセキュア導入の義務化が進むにつれ、今まで以上にカゴ落ちリスクが増加することが予想されます。
ECサイト事業者様に求められるのは、早めのカゴ落ち対策です。
カゴ落ち対策を強化して、販売機会の損失を防ぎましょう。
なお、当サイトでは、3Dセキュア2.0のメリット・デメリットや最新の不正対策がわかる資料を無料配布しています。
詳細が気になる方は、下記のボタンからお気軽にダウンロードしてください。
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3Dセキュア2.0についてはこちらをご参照ください。