BNPL「Buy Now Pay Later(今買い、後で支払う)」とは後払い決済サービスのことで、若年層を中心に利用者が増えています。
実はこのBNPLは、自社でシステムを開発して顧客に提供することも可能です。自社開発することで、顧客や自社に適した独自の後払い決済環境を構築できます。
そこで本記事では、BNPLを自社で開発するメリットやデメリット・注意点についてまとめました。
なお、下記の記事ではBNPLの概要や仕組みを解説していますので、基礎からおさらいしたい方はチェックしてみてください。
目次
BNPL(後払い決済)は自社で開発できる
結論からお伝えすると、BNPL(後払い決済システム)は自社で開発可能です。
「自社に適したシステムで運用できる」「管理・運用コストを削減できる」など、BNPLの自社開発にはさまざまなメリットがあります。
ただし、次のような課題も含んでいるので、実際に開発する時には慎重に計画してから実行することが大切です。
【BNPLの自社開発の過程で考えられる課題(一例)】
- 技術的な課題
- 顧客の個人データや購入履歴などの情報管理によるリスク
- 各種法律への対応
- 厳重なセキュリティ対策
- ユーザビリティやデザイン面での課題
このような課題を解決するためにも、自社でBNPLを開発する際には専門的な知識と技術を持ったチームやアドバイザーの存在が欠かせません。
次章からは、BNPLの自社開発によるメリット・デメリットを説明するので、ぜひ読み進めてみてください。
BNPL(後払い決済)を自社で開発する4つのメリット
BNPL(後払い決済システム)を開発するメリットを4つ紹介します。
- 自社に適したシステムで運用できる
- 情報が外部に漏れるリスクを軽減できる
- 後払い利用データをフル活用できる
- 運用コストの削減が期待できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
【メリット1】自社に適したシステムで運用できる
BNPL(後払い決済システム)を自社で開発する最大のメリットは、ビジネスニーズに合わせたシステムでの運用が可能になることです。
独自の機能やサービスおよび商品の提供ができるため、競争において他社より優位に立てる可能性が高まります。
また、ユーザーにとって利用しやすいシステムを開発できると、新規顧客の獲得や既存顧客の維持、顧客満足度のアップも期待できます。
【メリット2】情報が外部に漏れるリスクを軽減できる
前提として、後払い決済代行サービスを利用してBNPLを導入する場合、サービス提供会社への顧客情報・売上情報などの提供が欠かせません。
また、後払い決済システムの開発を外部に依頼する場合でも、情報を提供しなければ開発が不可能なため、その時に情報が漏れるリスクがあります。
一方で、自社開発なら情報を外部に提供せずに済むことから、重要な情報が漏れるリスクを軽減できます。
【メリット3】後払い利用データをフル活用できる
後払い決済代行サービスを利用した場合、後払い決済に関するデータをすべて提供してもらえるとは限りません。
一方で、自社開発の場合、他社の後払いサービスを利用する方法では得られなかった後払い利用データ(購入後の支払状況の情報)をすべて入手できます。
そして、それらのデータを活用して最適なマーケティング戦略を検討することが可能です。
【メリット4】運用コストの削減が期待できる
BNPLサービスを利用すると、初期の導入費用だけではなく、月額使用料金などの運用コストを定期的にサービス提供会社へ支払わなければなりません。
一方で、自社開発の場合、このサービス提供会社への支払いは不要です。
また、機能を絞り込んで開発することにより、管理・運用費用の節約が可能になるためコストダウンが期待できます。
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BNPL(後払い決済)を自社で開発する3つのデメリット・注意点
本章では、BNPL(後払い決済システム)を自社で開発するデメリット・注意点を3つ紹介します。
- 開発の手間やコストがかかる
- 厳重なセキュリティ対策が必要になる
- 法的規則への適合が欠かせない
BNPLの自社開発を検討する際は、メリットとデメリット・注意点を比較して「本当に自社で開発すべきか」を十分に検討することが大切です。
【注意点1】開発の手間やコストがかかる
前提として、BNPLを開発する際はソフトウェアやネットワークなどの要素が組み合わされたシステムの構築が必要です。
そのため開発は長期間におよび、膨大な費用がかかるケースが多い傾向があります。
【BNPL開発にかかる主な費用】
- ソフトウェア開発費
- セキュリティ対策費
- 開発にかかる人件費
【BNPL開発にかかる主な時間的投資】
- 自社の状況把握に基づくシステムの設計
- BNPLシステムの開発
- 開発したシステムのテスト
これらにかかる費用や時間を考慮した上で、計画的に開発を進めていかなければなりません。
また、BNPLを自社開発してリリースすることについて事前に対外的に発表している場合には、発表した期間までに間に合うようスケジュールを調整しましょう。
【注意点2】厳重なセキュリティ対策が必要になる
BNPL開発時には、厳重なセキュリティ対策も考慮しなければなりません。
BNPLは個人情報や支払い情報など、顧客の個人データを管理しているため、不正アクセスや情報漏えいを防止する必要があります。
さらに、地震や水害などの物理的な脅威から情報を守る対策も必要不可欠です。
【BNPL開発に必要なセキュリティ対策(一例)】
- 顧客データの保護
- 多要素認証・アクセス制限などによるアクセス管理
- 情報漏えいやサイバー攻撃への対策
- システム障害や災害などの物理的な脅威への対策
これらの対策を怠ったことによりトラブルが発生すると、信頼の失墜につながる恐れがあります。
そのため、セキュリティ対策は十分な時間と費用をかけて実施するようにしましょう。
【注意点3】法的規則への適合が欠かせない
BNPLは「金融」のジャンルで取り扱われるため、金融業界の法的規則に沿って開発しなければなりません。
また、個人情報を扱うことから、個人情報保護に関する法律も遵守する必要があります。
【BNPL開発時に遵守しなければならない法律(一例)】
- 割賦販売法
- 個人情報保護法
- 電子決済代行業法
ここに挙げた法律は一例です。
BNPLを開発する時には専門家と相談し、適切な法的対応を実施するようにしましょう。
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BNPL(後払い決済)の自社開発はカスタマイズ可能なサービスの利用がおすすめ
先述したとおり、BNPLは自社で開発可能です。しかし、開発にあたってはセキュリティ対策や法的規則の遵守など、さまざまな課題をクリアしなければなりません。
そのため、自社の状況に合わせてカスタマイズ可能なBNPLサービスの利用をおすすめします。
たとえば、かっこ株式会社が提供している「SaaS型BNPLシステム」は、SaaS型のサービスでありながら目的や状況に合わせて柔軟に対応できる「後払い決済システムパッケージ」です。
【SaaS型BNPLシステムを利用する主なメリット】
- 初期投資リスクを最小限に抑えて開発できる
自社でシステムを開発すると1億円以上の構築費用が想定されるが、SaaS型BNPLシステムでは最小限の費用で実現できる - 柔軟にカスタマイズできる
独自のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできるため、自社に必要な後払い決済環境を構築できる - 運用コストを抑えられる
支払い方法をペーパーレス化するなど、機能を絞り込むことにより煩雑な運用を回避。運用コストを抑えることで、後払い決済手数料の還元などが実現できる - 厳重なセキュリティ対策が可能になる
累計110,000サイト以上の導入実績で培われた不正注文検知システム「O-PLUX」が標準実装されており、厳重なセキュリティ対策が可能になる
その他にも、SaaS型BNPLシステムは、システムを運用するために必要な機能を数多く備えています。
自社に合わせてシステムをカスタマイズすることで、開発の時間やコストの大幅な削減が可能です。
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まとめ:サービス利用とカスタマイズで自社に適したBNPLを
BNPL(後払い決済)システムは自社で開発可能ですが、十分な知識と技術が必要になります。ここで改めて、BNPLを自社開発するメリットやデメリット・注意点を確認しましょう。
【BNPLを開発するメリット】
- 自社に適したシステムで運用できる
- 情報が外部に漏れるリスクを軽減できる
- 後払い利用データをフル活用できる
- 運用コストの削減が期待できる
【BNPLを開発するデメリット・注意点】
- 開発の手間やコストがかかる
- 厳重なセキュリティ対策が必要になる
- 法的規則への適合が欠かせない
自社に適したBNPLシステムを開発し、顧客満足度の向上につなげてください。
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