オンアス取引とオフアス取引の違いとは?それぞれのメリットを解説!

2020.06.23
セキュリティ用語

「オンアス取引とオフアス取引の違いは何?」
「それぞれのメリットは?」

など、疑問を抱いている方はいませんか?

オンアス取引」「オフアス取引」とはクレジットカード業界における取引の種類を示した用語です。

この記事では、

  • オンアス取引・オフアス取引とは何か
  • オンアス取引とオフアス取引のメリット

について解説します。

この記事を読めば、オンアス取引・オフアス取引について理解が深まり、それぞれのメリットについて理解できるでしょう。

「オンアス取引」と「オフアス取引」の違い

オンアス取引とオフアス取引の違いは、イシュア(カード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約を持つカード会社)が同じか、異なっているかどうかです。

  • オンアス取引:イシュア(カード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約を持つカード会社)が同じ場合の取引
  • オフアス取引:イシュア(カード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約を持つカード会社)が異なる場合の取引

そもそも、「オンアス取引」「オフアス取引」とはクレジットカード業界における取引の種類を示した用語です。

これらの用語は少しマイナーで、クレジットカードの利用者(一般消費者)にはピンとこない言葉だと思います。

それぞれ説明していきます。

「オンアス取引」とは何か

オンアス取引とはイシュア(クレジットカード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約会社)が同じ会社である場合の取引を指します。

※参考:「経済産業省

この形態のみの契約では、加盟店は加盟店契約を結んだ会社のカードでしか加盟店での決済はできません

例えば、加盟店がAカードという会社とオンアス取引のみの契約を結んでいる場合、その加盟店では消費者はAカードしか利用できないのです。

これを解決するのが次に説明するオフアス取引です。

「オフアス取引」とは何か

オンアス取引に対して、オフアス取引とはイシュア(クレジットカード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約会社)が異なる会社である場合の取引のことを指し、ノンオンアス取引とも呼ばれています。

※参考:「経済産業省

オフアス取引の場合、クレジットカード利用者はカード発行会社を問わずにクレジットカードを利用できます

また、この取引が行われる場合、IRF(インターチェンジフィー)という決済手数料がアクワイアラからイシュアに支払われます

IRF(インターチェンジフィー)については以下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。

クレジットカード決済における6つの関係者

クレジットカードで決済が行われる時、その取引には6つの関係者が存在します。

  1. アクワイアラ
  2. イシュア
  3. 国際ブランド
  4. 加盟店
  5. カード利用者(消費者・保有者・カードホルダー)
  6. 決済代行会社

ここから説明する以下の6つの関係者は、クレジットカード取引の際に出てくることが多いので覚えておくと便利です。

以下は、クレジットカード決済においての6つの関係者を図で示したものです。

それぞれどんな役割なのかを説明していきます。

アクワイアラとは

アクワイアラとは加盟店契約を行う会社を指し、主に新規加盟店の開拓、加盟店の審査・管理、加盟店への支払い取次ぎなどを行います。

例えば、店舗に設置されているカード決済端末を設置するのもアクワイアラの役目です。

アクワイアラについて詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

イシュアとは

イシュアとは消費者に対しクレジットカードを発行するカード会社を指します。

イシュアは、国際ブランドからライセンスを取得し、消費者に国際ブランド付きのクレジットカードを発行します。

イシュアについて詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

【補足】

日本ではイシュアがアクワイアラの業務を兼任していることが多く、アクワイアラとイシュアは混同されがちですが、

  • 加盟店とやり取りを行う→アクワイアラ
  • カード利用者(消費者)とやり取りを行う→イシュア

という役割の違いがあります。

国際ブランドとは

国際ブランドとは、国際的な決済機能を提供する会社です。

その国際ブランドのカードを持っていれば、世界中のその国際ブランドに加盟している店舗でクレジットカードを使用することができます。

カードの券面に記載されている

  • VISA
  • MasterCard
  • JCB
  • American Express
  • Diners Club

などがあり、これらは5大国際ブランドと呼ばれています。

加盟店とは

加盟店とは、アクワイアラと加盟店契約を結び、クレジットカードを利用できるお店を指します。

アクワイアラの審査を通り、認められた事業者はアクワイアラと加盟店契約を結ぶことができ、クレジットカード加盟店となります。

カード利用者とは

カード利用者とは、イシュアとカード会員契約を結び、イシュアが発行したクレジットカードを利用して買い物やサービスへの支払いを行う消費者を指します。

カード発行にあたっては、収入や年齢などで審査が行われ、審査に合格するとカード会員契約を結ぶことができ、カード利用者となれます。

決済代行業者とは

決済代行業者とは、各種決済ツールを導入したい事業者と決済機関を仲介し、導入手続きや運行管理などを代行する業者を指します。

さまざまな決済ツールが存在し、審査基準や入金サイクルなどがツールごとに異なるため、導入・運用管理を自社で担うと大きな負担がかかりますが、決済代行サービスを活用すれば、あらゆる決済ツールを一括で導入できるというメリットがあります。

これまで説明した6つの関係者は、「オンアス取引・オフアス取引」が行われる際以外にもクレジットカードの取引において登場する場合があるので、覚えておくと便利です。

オンアス取引のメリット2つ

店舗やECサイトでクレジットカードが使われた時、オンアス取引かオフアス取引かの違いによって影響を受けるのはイシュア・加盟店です。

ここからは、イシュア・加盟店にとってのオンアス取引のメリットを説明していきます。

オンアス取引のメリットは2つあります。

  • イシュアにとってのメリット:契約した手数料がすべてもらえる
  • 加盟店にとってのメリット:手数料がオフアス取引に比べて低くなる場合がある

それぞれ詳しく説明していきます。

【イシュアのメリット】契約した手数料がすべてもらえる

オンアス取引のイシュアにとってのメリットとして、イシュアはIRF(インターチェンジフィー)分ではなく契約した手数料がすべてもらえる点が挙げられます。

▼IRF(インターチェンジフィー)とは
オフアス取引において、クレジットカード決済が行われた際に、アクワイアラがイシュアに支払う決済手数料のこと

オフアス取引の場合は、イシュアはアクワイアラからIRF(インターチェンジフィー)をもらうことができますが、オンアス取引の場合はイシュア側は契約した手数料がすべてもらえるため、オフアス取引と比べてオンアス取引の方が手数料が少し多くなります

【加盟店のメリット】手数料がオフアス取引に比べて低くなる場合がある

オンアス取引の加盟店にとってのメリットとして、加盟店がイシュア・アクワイアラに支払う手数料がオフアス取引より低くなる場合があることです。

加盟店がアクワイアラと契約し、クレジットカードが使われた場合、オンアス取引の場合はIRF(インターチェンジフィー)を含んだ加盟店手数料をアクワイアラに支払う必要があります。

しかし、オンアス取引の場合はIRF(インターチェンジフィー)が発生しないため、手数料がその分低くなる場合があります。

オフアス取引のメリット2つ

ここからは、オフアス取引が行われる際のイシュアと加盟店にとってのメリットをお伝えします。

オフアス取引のメリットは2つあります。

  • イシュアにとってのメリット:営業活動なしでカード利用店舗を増やすことができる
  • 加盟店にとってのメリット:多くの顧客に対応できる

それぞれ詳しく説明していきます。

【イシュアのメリット】営業活動なしでカード利用店舗を増やすことができる

オフアス取引のイシュアにとってのメリットは、営業活動することなく、カードを利用できる店舗を増やすことができる点です。

オフアス取引の場合、イシュアは直接加盟店と契約する必要はなく、アクワイアラが獲得した契約を活用してカードを利用できる店舗を増やすことができます

加盟店へ営業活動をせずに利用店舗を増やすことができるのは、イシュアにとって良い点といえるでしょう。

【加盟店のメリット】多くの顧客に対応できる

オフアス取引の加盟店にとってのメリットは、加盟店にとって広い顧客層に対応できるようになる点です。

オフアス取引は、異なるカード会社の顧客でも取引が可能なため、より幅広い顧客層に対応できるようになります。

これにより、サイトや店舗の集客力が向上し、売上増加にもつながることが期待できます。

オンアス取引とオフアス取引の違いで発生するカード利用者への影響

クレジットカード利用者(一般消費者)にとっては、オンアス取引であってもオフアス取引であっても、日常生活での影響はほぼありません

影響を挙げるとすれば、

  • オンアス取引の場合、一部の提携クレジットカードを提携店で利用する際、ポイントの割増などのサービスが受けられる場合がある

といった点ですが、”そういう場合もある“といった程度です。

クレジットカードの取引がオンアス取引で行われるか、オフアス取引で行われるかは、イシュア・加盟店へ影響があるものと言えるでしょう。

まとめ

オンアス取引とオフアス取引の違いは、カード発行会社(イシュア)と加盟店契約を持つカード会社(アクワイアラ)が同じか、異なっているかで判断できます。

  • オンアス取引:イシュア(カード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約を持つカード会社)が同じ場合の取引
  • オフアス取引:イシュア(カード発行会社)とアクワイアラ(加盟店契約を持つカード会社)が異なる場合の取引

クレジットカード決済が行われる際、オンアス取引でもオフアス取引でも、クレジットカード利用者(一般消費者)にはあまり影響はなく、イシュア・加盟店への影響があるものといえます。

オンアス取引のメリットは2つ、

  • イシュアにとってのメリット:契約した手数料がすべてもらえる
  • 加盟店にとってのメリット:手数料がオフアス取引に比べて低くなる場合がある

オフアス取引のメリットは2つ、

  • イシュアにとってのメリット:営業活動なしでカード利用店舗を増やすことができる
  • 加盟店にとってのメリット:多くの顧客に対応できる

ことが挙げられます。

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