「Shopifyで発生するチャージバックとは?」
「Shopifyでチャージバックを処理する方法が知りたい!」
など、Shopifyで発生するチャージバックについて不安や疑問を抱いている方はいませんか?
「Shopify」は、ECサイト運営から出店における機能が網羅的に搭載されているECプラットフォームです。
簡単にECショップを開設できると好評で、個人から大企業のショップまで幅広く展開されています。
Shopifyに関するお役立ち資料は以下のボタンからダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください。
しかし、ここ数年クレジットカードの不正利用が増加するとともに、チャージバック対応(顧客へ返金すること)も増え、EC事業者様の間で問題になっているのが現状です。
この記事では、
- Shopifyでのチャージバックとは?
- Shopifyでチャージバックを処理する3つの方法
- Shopifyでチャージバックを防ぐ対策4つ
などを解説していきます。
Shopifyでのチャージバックに悩んでいる事業者のみならず、ShopifyでECショップを開設している全ての事業者にとって有益な情報を発信しているので、ぜひご一読ください。
目次
Shopifyでのチャージバックとは?
Shopifyでのチャージバックとは、Shopifyに出店しているECショップで買い物をしたユーザーが決済に同意しない場合に、クレジットカード会社が売上を取り消してユーザーに返金する仕組みのことです。
Shopifyでのチャージバックの流れについては、以下の図をご覧ください。
だだし、チャージバックはShopifyを利用しているいないに限らず、全てのECショップで起こりうる問題です。
もし、Shopifyでチャージバックが発生し、審査の上カード所有者の異議申し立てが認められた場合は、販売者側は「商品・商品代金・チャージバック手数料」全てが戻ってこない恐れがあります。
つまり、このチャージバックの件数が増えれば増えるほど、ECショップ(販売者側)の損失は大きくなっていくということです。
そもそも、なぜShopifyでチャージバックが発生してしまうのかについて、以下で原因を解説していきます。
Shopifyでチャージバックが発生する原因
Shopifyでチャージバックが発生する原因はいくつかあります。
原因の発生源を大きく分けると、
- ECショップ(販売側)の原因
- ユーザー側の原因
- 悪用者による詐欺が原因
に分けられます。
以下の表では、Shopifyでチャージバックが発生する原因について、発生源ごとの理由をまとめました。
チャージバックの発生源(原因) | 理由(例) |
---|---|
ECショップ(販売者側)に原因がある |
|
ユーザー側に原因がある |
|
悪用者による詐欺が原因 | クレジットカード情報が漏洩し、悪用者に不正利用された |
ECショップ(販売者側)にチャージバックの原因があれば、素直にチャージバックを受け入れて早急な対応を行うようにしましょう。
ただし、ユーザー側にチャージバックの原因があるのなら、「Shopifyでチャージバックを処理する3つの方法【方法3】」でも詳しく説明していますが、証拠を収集して代金請求の有効性を証明するようにしましょう。
また最近では、Shopifyでもクレジットカードの不正利用が問題となっています。
よって、ShopifyでECショップを開設している場合、クレジットカードの不正利用を防ぐ対策が必要となってきます。
クレジットカードの不正利用を防ぐ対策については、「4. Shopifyと連携している不正注文検知システム「O-PLUX」とは」で詳しく紹介しています。
【注意】Shopifyではチャージバック手数料がかかる
注意してもらいたいのは、Shopifyではチャージバックが発生すると、手数料1,300円をカード会社から徴収されるということです。
ここで疑問に思うのが、「このチャージバック手数料は戻ってくるの?」ということです。
Shopifyで発生したチャージバック手数料は、
- ユーザー側に有利な処理がされる場合→商品代金・チャージバック手数料ともに戻ってこない
- ECショップ(販売者側)に有利な処理がされる場合→商品代金とチャージバック手数料が戻ってくる
という仕組みです。
つまり、明らかにユーザー側に原因があると判断されれば、チャージバックが発生したとしても損失が出ないということです。
ただし、自社ショップでクレジットカードの不正利用が発生してしまった場合は、ユーザー側に有利な処理がされることになるので、商品はもちろんのこと、商品代金もチャージバック手数料全て戻ってこない恐れがあります。
Shopifyでチャージバックを処理する3つの方法
ここからは、実際にShopifyでチャージバックが発生した時の処理する方法について紹介していきます。
shopifyでチャージバックを処理する方法は3つあります。
- チャージバックを受け入れて返金する
- ユーザーの同意を得てチャージバックを解除してもらう
- ユーザーへの代金請求の有効性を証明する
それぞれの方法について、以下で詳しく解説していきます。
【方法1】チャージバックを受け入れて返金する
自社ショップに問題がある場合は、チャージバック申請を受け入れてユーザーに返金するようにしましょう。
チャージバック申請を受け入れてユーザーに返金する時は、
- チャージバックの事実確認の回答要請に対し、チャージバックを認める(チャージバックの反証をしない)
- 全額払い戻し対応をする
を行いましょう。
前章でもお伝えしましたが、チャージバックを受け入れるということは、チャージバック手数料1,300円を自社ショップが負担しなければいけません。
【方法2】ユーザーの同意を得てチャージバックを解除してもらう
ユーザーと直接コンタクトをとり、双方が同意すればチャージバックを解除できる方法もあります。
Shopifyでは、管理画面から個別にユーザーへメールを送信することができます。
つまり、Shopifyの個別メールから商品交換や返金などの代替案を提案して、ユーザーがそれに同意すればチャージバックを解除することができるということです。
ただし、チャージバックを解除するためには、ユーザーに「取り下げ証明書」を作成してもらわなければなりません。
Shopifyでチャージバック対応をするより、チャージバック解除したほうが自社のメリットが大きい場合は、上記の手続きをとってみるといいでしょう。
【方法3】ユーザーへの代金請求の有効性を証明する
チャージバックの中には悪意を持って申請しているものもあるので、そのような場合はユーザーへの代金請求の有効性を証明するようにしましょう。
・実際に注文した商品は届いたが、商品が届いてないなど嘘をついて代金を返金してもらおうとする
・家族が勝手に注文したものを認めたくなくて代金を返金してもらおうとする
この代金請求の有効性を主張することを、「チャージバックの反証」と言います。
ただしチャージバックの反証では、回答期限内の証拠収集だけでなく書類を英訳したり、利用者とのコンタクト履歴をさかのぼったりと、煩雑な作業になることは間違いないでしょう。
よって、不正購入を事前に防いだ方が自社の負担も軽くすむので、「3. Shopifyでチャージバックを防ぐ対策4つ」を参考にして対策を怠らないようにしましょう。
なお、チャージバックの反証をするための証拠収集のポイントについては、以下で詳しく紹介していきます。
証拠を収集する際のポイント
証拠を収集する際のポイントは、カード所有者がチャージバックを申請した理由や問い合わせ内容に関連性があり、要点を押さえたものを提出するようにしましょう。
例えば、証拠には以下の内容を含めることもできます。
- お客様の承認の証明
- 提供されたサービス内容
- アイテムの配達
- 利用規約と返金ポリシー
また、証拠としてドキュメントや画像を追加する場合は、ズームやトリミングをせずに表示できるようにフォーマットを整えるようにしましょう。
白黒ではっきりと印刷できるコントラストの高い画像は、チャージバックの証拠をファックスで受け取る銀行において推奨されているということです。
対して、リンクを使用して証拠を送信することは推奨されていません。(※参考:Shopifyヘルプセンター|チャージバックと銀行照会)
Shopifyでチャージバックを防ぐ対策4つ
ここからは、Shopifyでチャージバックを防ぐ対策を4つ紹介していきます。
ShopifyでECショップを開設している事業者全てに行ってもらいたい対策なので、まだできていない事業者は早急に以下の対策に取り掛かるようにしましょう。
- Shopify Frowアプリを活用する
- 決済ゲートウェイのセキュリティ設定と最適化を実行する
- 返金ポリシーを明確に策定する
- 不正注文検知システムを導入する
それぞれの対策について、詳しく解説していきます。
【対策1】Shopify Frowアプリを活用する
Shopify Frowアプリの活用は、Shopifyでのチャージバックを防ぐためには効果的な対策の1つです。
Shopify Flowアプリとは、ShopifyでECショップを運営する上で発生するあらゆる業務を自動化できるマーケティングオートメーションアプリです。
無料で利用できるのに、ノーコードでの自動化ルールを作成できるなど専門的な知識がなくても簡単に使用することができます。
Shopify Flowアプリでできることは、
- 注文/在庫管理
- 顧客管理
- フルフィルメント管理
- 不正注文の防止
ですが、チャージバックを防ぐ対策として効果的なのは、Shopify Flowアプリの不正注文の防止機能です。
▼Shopify Flowアプリの不正注文の防止機能
- リスクがある注文を通知してくれる
- 不正な返品履歴があるユーザーからの注文を通知してくれる
- 特定ユーザーからの注文を自動でキャンセルしてくれる
- チャージバック発生時に通知してくれる
Shopify Flowアプリを活用すれば、不正注文を防いでチャージバックを減らせるだけでなく、業務効率化も実現することができるでしょう。
まだShopify Flowアプリを活用していない事業者は、ぜひ活用してみてください。
【対策2】決済ゲートウェイのセキュリティ設定と最適化を実行する
Shopifyでのチャージバック対策として、決済ゲートウェイのセキュリティ設定とその最適化が非常に重要です。
例えば、セキュリティ設定を行っていれば、セキュリティコードの入力やカード請求先住所と配送先情報が一致するかどうかを判断してくれるので、クレジットカードの不正利用など決済を通す前にブロックできます。
このように事業者にとってはメリットばかりなので、以下の手順に従って設定を行いましょう。
▼決済ゲートウェイのセキュリティ設定と最適化を実行する手順
①セキュリティ基準の確認
Shopify管理画面にログインし、決済ゲートウェイがPCI DSSに準拠していることを確認してください
➁不正注文検出設定
「設定」→「決済プロバイダ」から、不正注文のフィルタリングや検出機能を利用するための設定を行ってください
③セキュリティコード入力の要求
決済処理時にクレジットカードのセキュリティコード入力を必須にすることで、カード所有者本人のみが購入できるようにする
④アドレス検証システムの使用
配送先住所とカード請求先住所が一致するかをチェックし、不正利用のリスクを低減する
⑤トランザクション(取引)設定の最適化
金額限度や国別のトランザクション(取引)制限など、ビジネスに適したカスタマイズを施す
【対策3】返金ポリシーを明確に策定する
Shopifyでチャージバックを未然に防ぐためには、返金ポリシーを明確に策定することが大事です。
返金ポリシーとは、分かりやすく説明すると「顧客が商品を返品した場合の条件」「返金されるタイミングと方法」を詳細に説明することを言います。
返金ポリシーを策定しておくことで、チャージバックが発生する前に「返品・返金」のやり取りをスムーズに行うことができるでしょう。
返金ポリシーは、ECショップの目立つ場所(FAQセクションやフッター、チェックアウトページなど)に掲示して、ユーザーの疑問を解消し信頼してもらえるショップを目指しましょう。
【対策4】不正注文検知システムを導入する
shopifyでのチャージバックを未然に防ぐためには、不正注文検知システムを導入するべきでしょう。
ShopifyでECショップを開設している事業者の中には注文を目視でチェックしている場合もありますが、それはとても煩雑な作業であり、ミスも多いです。
不正注文検知システムを導入すれば、あらゆる情報を用いてその注文が不正注文かどうかを瞬時に判断してくれるので、チャージバックを防ぐだけではなく業務効率化も実現することができるでしょう。
次章では、Shopifyと連携している不正注文検知システム「O-PLUX」について詳しく紹介していきます。
Shopifyと連携している不正注文検知システム「O-PLUX」とは
Shopifyと連携している不正注文検知システム「O-PLUX」とは、独自の審査ロジックで不正な購入を注文時に検知し、クレジットカードのなりすまし注文や後払い未払い等のあらゆる不正手口被害を防止するサービスです。
「O-PLUX」が検知できる不正手口については、以下をご覧ください。
※参考:かっこ株式会社|O-PLUX
もし、Shopifyを利用している事業者が不正注文検知システムを検討するならば、Shopifyと連携している「O-PLUX」がおすすめです。
なぜなら、Shopifyのアプリストアから「O-PLUX」をインストールするだけで簡単に不正対策を実施できるので、システム開発や不正対策にかける時間やコストをカットできるからです。
ShopifyとO-PLUXの連携は以下のように行われます。
また、Shopifyと連携している「O-PLUX」が複数の要素でリアルタイムに分析して高精度な検知が実現できている機能については以下の図をご覧ください。
※参考:かっこ株式会社|O-PLUX
Shopifyと連携を行っている不正注文検知システム「O-PLUX」について、ご興味がある方は以下をクリックしてお気軽にお問合せください。
Shopifyのチャージバックについてよくある3つの質問
最後に、Shopifyのチャージバックについてのよくある質問をまとめました。
- Shopifyでチャージバックが発生した場合の補償はあるの?
- チャージバック保険に入っていれば安心?
- チャージバックを運営企業は拒否できる?
事前に知っておけばチャージバックが起きても慌てず対処できるので、ぜひご覧ください。
【質問1】Shopifyでチャージバックが発生した場合の補償はあるの?
Shopifyでチャージバックが発生しても、Shopifyによる補償はありません。
※引用:Shopifyヘルプセンター|チャージバックと銀行照会
Shopifyの公式ホームページにも掲示されているように、チャージバック審査を行うのはカード会社であり、Shopifyは関与しない立場であることが分かるでしょう。
つまり、Shopifyでのチャージバックを減らすためには、自社自らチャージバックを防ぐ対策を行う必要があるということです。
Shopifyでチャージバックを防ぐ対策については、「3. Shopifyでチャージバックを防ぐ対策4つ」で詳しく紹介しています。
【質問2】チャージバック保険に入っていれば安心?
チャージバック保険は、不正購入によるチャージバック損失分を保険会社や決済代行会社が補填してくれますが、だからといって安心とは言いきれません。
なぜなら、チャージバックを補填してくれる金額には限度額が決められているからです。
さらに、毎月の保険料の支払いがあるため、少額商品を販売しているECショップでは保険料が負担になる恐れがあります。
チャージバックの補償を確保しておきたいという事業者は、3Dセキュアを導入しておくのがおすすめです。
そもそも、3Dセキュアはクレジットカード・セキュリティガイドライン【5.0版】により2025年3月末までに全ての加盟店において早期導入を求められています。
まだ3Dセキュアを導入しておらず、Shopifyでのチャージバックに不安を感じている事業者は、早急に3Dセキュアの導入を進めましょう。
また、すでに3Dセキュアを導入している事業者においても、3Dセキュアだけでは不正が通り抜けてしまうケースも報告されているので、不正注文検知システムとの併用を検討してみましょう。
\かっこ株式会社独自!EC関連549社へのアンケート結果大公開/
【質問3】チャージバックを運営企業は拒否できる?
カード所有者からのチャージバック申請が「不当」であると証明できれば、チャージバックを拒否できる場合があります。
しかし、「不正者の非」を立証するには過去にさかのぼって複数の証拠を探す必要があり、対応工数がかかります。
また、証拠を準備しても必ず不正が立証されるとは限りません。
よって、チャージバックされた後の対策はもちろん、チャージバックされないための予防策を立てる方が長期的にみた際の被害を少なくできる可能性が大きいでしょう。
Shopifyでチャージバックを防ぐ対策については、「3. Shopifyでチャージバックを防ぐ対策4つ」で詳しく紹介しています。
まとめ
この記事では、Shopifyでチャージバックを処理する方法やチャージバックを防ぐ対策などを解説してきました。
shopifyでチャージバックを処理する方法は3つです。
- チャージバックを受け入れて返金する
- ユーザーの同意を得てチャージバックを解除してもらう
- ユーザーへの代金請求の有効性を証明する
それぞれの方法ややり方を紹介してきましたが、いずれもチャージバック対応は煩雑な作業です。
よって、Shopifyでチャージバックが発生した時の素早い対応も大事ですが、そもそもチャージバックを未然に防ぐための対策が非常に重要です。
そこで重要とされる、Shopifyでチャージバックを防ぐ対策は4つです。
- Shopify Frowアプリを活用する
- 決済ゲートウェイのセキュリティ設定と最適化を実行する
- 返金ポリシーを明確に策定する
- 不正注文検知システムを導入する
ShopifyでECショップを開設している事業者は、この対策全てを行うことで厄介なチャージバックをほとんどなくすことができるでしょう。
Shopifyでのチャージバックは、チャージバック手数料も発生し、且つユーザー側に有利な処理が行われてしまうと商品・商品代金・手数料全て戻ってこないといった大きな損失が発生することになります。
Shopifyのチャージバック対策として、本記事でも特におすすめしてきた不正注文検知システム「O-PLUX」を導入するなどで、自社の損失を最小限に抑える努力をしていきましょう。